戸建て物件を購入し、不動産投資を始めようとする方は、そのエリア周辺における賃貸需要を入念にチェックしなければいけません。
戸建て物件の入居者は1世帯のみであり、入居者付けに苦戦すると、いつまでも賃料収入がゼロのままになってしまいます。
今回は、戸建て物件の賃貸需要を調べる方法について解説します。
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戸建て物件の賃貸需要を調べる方法7選
戸建ての投資用不動産における賃貸需要は、主に以下の方法で調べることが可能です。
- 近隣の不動産会社から聞き出す
- Googleマップで調べる
- 住宅・土地統計調査をチェックする
- 人口動態統計をチェックする
- 各サイトのサービスを利用して調べる
- 現地調査をする
近隣の不動産会社から聞き出す
まず、もっともシンプルな方法として挙げられるのは、購入する戸建て物件の近隣エリアに強い不動産会社に連絡または訪問し、賃貸需要を聞き出すという方法です。
具体的には、購入しようとする戸建て物件の情報(住所、間取り、賃料、築年数、駐車場の有無、設備など)を伝えた上で、以下のような質問をすることをおすすめします。
- 入居付けは可能か?
- 可能である場合、理想の賃料や条件はどれくらいか?
- 年間にどれくらいの問い合わせが期待できるか?
- どういう属性の人物が集まる可能性があるか?
- 需要や人気の高い設備は何か? など
これだけの内容を聞き出すことができれば、当該エリアでどのような戸建て物件投資ができるのか、向いているのか向いていないのかなどは、ある程度把握できます。
ちなみに、話を聞く不動産会社は1社だけに絞るべきではありません。
できれば3社ほど話を聞き、より信憑性のある情報を手に入れることを心掛けましょう。
当該エリアに強い複数の不動産会社から、同じような意見やアドバイスをもらった場合、その情報は非常に信憑性が高いと言えます。
ポータルサイトで調べる
戸建ての投資用不動産における賃貸需要を調べる方法としては、大手賃貸ポータルサイトを活用する方法も挙げられます。
具体的には、まず大手賃貸ポータルサイトにアクセスし、競合と判断できる物件を調べます。
ここでいう競合物件とは、さまざまな観点で比較対象となる以下のような物件を指しています。
- 同じ小学校区にある物件
- 駅までの所要時間が同程度の物件
- 築年数、間取りが同程度の物件
- 設備の数やグレードが同程度の物件 など
このような競合物件の情報が数多くヒットする場合、当該戸建て物件の賃貸需要は比較的高いと言えます。
また、このようなエリアで戸建て物件投資を成功させるためには、掲載物件よりも好条件で入居者を募集する必要があります。
Googleマップで調べる
戸建ての投資用不動産における賃貸需要を調べる方法としては、Googleマップなどの地図アプリを使用した方法も挙げられます。
戸建て物件は、基本的にファミリー層がターゲットとなります。
そのため、ファミリー層の需要が高い周辺施設が揃っていれば、必然的に賃貸需要も上がりやすくなります。
ある程度の賃貸需要を把握したいのであれば、投資対象となる戸建て物件の周りに以下のような施設があるかどうか、Googleマップで確認しましょう。
- スーパー
- コンビニ
- 駅
- バス停
- 病院
- 金融機関
- 教育施設(保育園、小学校、中学校) など
住宅・土地統計調査をチェックする
政府統計の“住宅・土地統計調査”をチェックすることでも、戸建て物件の賃貸需要はある程度把握できます。
こちらは、日本の住宅とそこに居住する世帯の居住状況、世帯の保有する土地等の実態を把握し、その現状と推移を明らかにする調査のことをいい、5年ごとに実施されています。
また、住宅・土地統計調査をチェックすれば、当該エリアにおける賃貸物件の空室率がわかります。
つまり、こちらのデータにおいて、空室率が高いことが判明しているエリアは、あまり戸建て物件投資には向いていないということです。
人口動態統計をチェックする
“人口動態統計”とは、厚生労働省が実施している人口動向を明らかにする基幹統計をいいます。
出生、死亡、婚姻、離婚、死産という5種類の“人口動態事象”を把握し、人口および厚生労働行政施策の基礎資料を得ることを目的としています。
「〇〇市 人口動態統計」などのキーワードで検索すれば、当該エリアの人口がどのように推移しているのかがわかります。
また、人口動態には“自然動態”と“社会動態”の2種類がありますが、社会動態が多い、つまり転入や転出が多いエリアは、ある程度賃貸需要があると判断できます。
各サイトのサービスを利用して調べる
大手賃貸ポータルサイトである“Home’s”では、指定したエリアの賃貸需要、賃料相場などをチェックできるサービスが提供されています。
また、同じく大手賃貸ポータルサイトの“SUUMO”では、気になるエリアの賃料相場、周辺物件の設備状況を確認できるサービスが利用できます。
これらのサービスによって得た情報も、戸建て物件の賃貸需要があるかどうかを判断するのに活用できるため、非常に便利です。
現地調査をする
不動産会社から情報を聞き出したり、ネットで情報を集めたりするのも大事なことですが、もちろんより細かい情報を手に入れたいのであれば、現地調査をすることも忘れてはいけません。
投資対象となる戸建て物件の周辺を歩き、施設や交通機関、周辺物件における駐車場の台数など、なかなか現地でしか得られない情報を収集しましょう。
また、事前に地図などで周辺情報を調べている場合は、その情報と実際の情報に差異がないかどうかも確認しなければいけません。
例えば、地図で確認したスーパーやコンビニなどが、実際はすでに閉店している可能性もあります。
その他、駅までの道中で大規模な工事などが始まっている場合、所要時間にも影響が出てくるかもしれません。
今回の記事のポイントを整理!
今回の記事のポイントは以下になります。
- 戸建て物件の賃貸需要については、当該エリアに強い不動産会社に質問しよう
- ポータルサイトや地図を使って賃貸需要を調べる方法もアリ
- 厚生労働省や市区町村のデータも参考にすべき
- 現地調査では、実際訪れなければわからないことを中心にチェックすべき
以上のポイントはしっかりと頭にインプットしておきましょう!