投資用不動産は、単身者向け物件とファミリー向け物件の大きく2つに分かれます。
もちろん、どちらを選ぶかはオーナー次第ですが、仮にファミリー向け物件を選ぶ場合には、果たしてどのようなメリット・デメリットとデメリットがあるのでしょうか?
ファミリー向け物件投資を成功させるためのポイントとあわせて解説します。
この記事は約5分で読めます。
ファミリー向け物件を選ぶことのメリット
ファミリー向け物件で不動産投資を行うメリットには、主に以下のことが挙げられます。
- 入居者の属性が良くなりやすい
- 入居期間が延びやすい
- 好立地じゃなくても集客しやすい
- 需給バランスが良い
入居者の属性が良くなりやすい
ファミリー向け物件は、単身者向け物件と比べて当然面積が広いため、必然的に賃料も高くなります。
また、賃料が高いということは、それだけきちんとした仕事に就き、十分な年収を得ている方しか入居しないということになります。
つまり、単身者向け物件と比べて、入居者の属性は良くなりやすいということです。
これにより、オーナーは賃料未払いなどのリスクを回避しやすくなります。
入居期間が延びやすい
ファミリー向け物件には、両親の他にその子どもも入居することになります。
また、子どもがまだ幼稚園児だったり、小学生だったりする場合、そのファミリーの入居期間は延びやすくなります。
なぜなら、ファミリー世帯は基本的に、子どもが途中で転校することを避けようとするからです。
例えば、小学1年生の子どもがいるファミリー世帯であれば、小中のあわせて9年間は退去しない可能性が高く、オーナーは長い間安定した賃料収入を得ることができます。
好立地じゃなくても集客しやすい
単身者向け物件の場合、アクセス環境の良さが重視される可能性が高く、好立地ではない場合は集客が難しくなります。
一方、ファミリー向け物件の場合、アクセス環境よりも周辺環境、治安の良さ、子育て環境などが重視されることが多いです。
つまり、一般的に好立地とは言えないエリアであっても、ファミリー向け物件は集客できる可能性があるということです。
また、ファミリーの中には、複数台の自家用車を所有する世帯もあり、このような世帯には、近隣に駐車場を確保しやすいことから、駅から離れた立地の方が好まれることもあります。
需給バランスが良い
近年、相続対策の動きが進んでいることから、都市圏ではニーズの高い物件として、単身者向け物件が多く新築されています。
しかし、この傾向が今後も継続すると、いつしか需要が供給に追い付かなくなり、不動産投資は暗礁に乗り上げてしまう可能性があります。
一方、ファミリー向け物件は、単身者向け物件と比べてそれほどニーズが高くないものの、良く言えば時代の流れに左右されず、一定のニーズを保っています。
つまり、ファミリー向け物件での不動産投資は、需給バランスが非常に良く、今後も安定した投資を続けていける可能性が高いということです。
ファミリー向け物件を選ぶことのデメリット
今後ファミリー向け物件で不動産投資をしようと考えている方は、以下のようなデメリットがあることも理解しておきましょう。
- ネット利回りが低い
- 物件価格が高い
- ライバルが多い
ネット利回りが低い
ファミリー向け物件で行う不動産投資は、規模の割に賃料を高額にするのが難しく、結果としてネット利回りが低くなりやすいです。
例えば、単純に単身者向け物件2戸分の面積を有しているからといって、2倍の賃料にすることは基本的にはできません。
また、その一方で税金、リフォーム費用などは高額になりやすく、こちらもネット利回りが下がってしまう原因の1つです。
物件価格が高い
何度も言うように、ファミリー向け物件は単身者向け物件と比べて、面積が大きいです。
また、共用部分などの設備も充実していることが多いため、どうしても物件価格は高くなってしまいます。
よって、初めて不動産投資をする方にとっては、少しリスクが高いと言えるでしょう。
まずは単身者向け物件を購入し、ある程度経営実績を残した上で、ファミリー向け物件を購入すれば、失敗する可能性は低くなります。
ライバルが多い
単身者向け物件のライバルとなるのは、基本的に周辺にある条件の似通った単身者向け物件のみです。
一方、ファミリー向け物件は、賃貸物件だけでなく、分譲物件もライバルになります。
また、分譲物件には、当然集合住宅だけでなく、一戸建ても含まれます。
つまり、ファミリー向け物件はライバルが多く、選ぶ前には相当なリサーチを行わなければいけないということです。
ファミリー向け物件投資を成功させるためのポイント
ファミリー向け物件投資を成功させるためのポイントとしては、まず広すぎる物件を購入しないことが挙げられます。
具体的には、間取りの上限を4LDKまでと考えておきましょう。
これ以上の広さになると、ニーズを持っている層が極端に減少してしまいます。
また、ファミリー向け物件投資を成功させるためには、その物件がある“校区”について詳しくチェックしましょう。
例えば、文教地区のようなエリアであれば、“人気の学校に通える校区”という理由だけで、多くのファミリー層を集められる可能性があります。
もちろん、このような人気の校区であれば、ある程度相場より賃料を高く設定できることも考えられます。
ちなみに、ファミリー向け物件投資で成功するには、設備に関するポイントも押さえておかなければいけません。
ファミリー層が必要としている設備は、単身者のそれとは大きく異なります。
具体的には、以下のような設備を設置することで、有利に経営を進められる可能性があります。
- 浴室乾燥機
- 追い炊き機能付き給湯器
- 浴室暖房
- 床暖房
- ホームセキュリティー
- テレビ付きインターホン など
今回の記事のポイントを整理!
今回の記事のポイントは以下になります。
- ファミリー向け物件は属性が良くなりやすい上に、入居期間も延びる傾向にある
- ファミリー向け物件は、駅チカ等の好立地でなくても入居者が集まる可能性がある
- 物件価格が高く、ネット利回りも低くなりやすいのがファミリー向け物件の欠点
- 賃貸物件だけでなく、戸建て物件を含む分譲物件もライバルになるのがネック
以上のポイントはしっかりと頭にインプットしておきましょう!