“不動産投資=マンション、アパート”というイメージを持っている方は多いかもしれませんが、実際はそうとは限りません。
一軒家を購入し、投資用不動産として貸し出す方もいます。
では、一軒家で不動産投資をする場合、物件購入時にはどのようなポイントをチェックすれば良いのでしょうか?
詳しく解説します。
この記事は約5分で読めます。
一軒家の物件を選ぶ際のポイント
投資用不動産として一軒家を購入する場合は、以下のポイントに注目して物件選びをしましょう。
- 再建築できるかどうか
- インフラの状況
- 瑕疵の有無
- 水回り
- 間取り
- 外壁の状況
- 敷地周辺の環境
- 駐車スペースの規模
- 賃料相場
- 最寄りの施設
- 近隣物件の空室状況
再建築できるかどうか
投資用不動産として一軒家を購入する際には、まず再建築できるかどうかをチェックしましょう。
建築基準法上、幅員4m以上の前面道路に2m以上間口が接している土地でなければ、そちらで再建築をすることはできません。
また、再建築できるかどうかがポイントである理由としては、融資に影響が出ることが挙げられます。
アパートローンで一軒家の投資用不動産を購入する場合、再建築可能でなければ融資が付かない可能性もあるため、注意しなければいけません。
インフラの状況
地方の古い一軒家などの場合、水道が上水道ではなく井戸水になっていることもあり、この場合は水質調査を行った方が良いでしょう。
また、ガスに関しては、都市ガスなのかプロパンガスなのかをチェックします。
プロパンガスは、ガス料金が比較的高いですが、イニシャルコスト、ランニングコストともに安いため、オーナーにとってはメリットが大きいです。
瑕疵の有無
重大な瑕疵がある一軒家は、投資用不動産として活用するのにコストがかかるため、できれば避けるのが無難です。
重大瑕疵とは、具体的に以下の3つを指します。
- 雨漏り
- シロアリ被害
- 傾き
雨漏りやシロアリ被害に関しては、不動産仲介会社に履歴の確認をすればわかりますし、傾きは水平器やビー玉などを用いれば、内見の際にすぐチェックできます。
水回り
水回り設備の設置や交換は、一軒家の投資用不動産におけるリフォームの中でも、かなり費用がかかりやすい部分です。
例えば、浴槽がバランス釜の場合や、トイレが和式の場合などは、入居者受けが良くない可能性が高いため、投資用不動産としてはあまり購入すべきではないと言えます。
間取り
入居者の需要が低い一軒家の間取りには、主に以下の3つの特徴があります。
- 和室が多い
- 狭い部屋が多い
- LDKではない
古い一軒家の場合、1フロアの面積が狭いことにより、LDKではなくDK+1部屋という間取りになっていることも多いため、注意しましょう。
ファミリー世帯の入居が多い一軒家において、このような一家団欒に不向きな間取りは敬遠されやすいです。
外壁の状況
一軒家の外壁を指で触ったときに手が白く汚れる場合、そちらの物件はあまり購入すべきではないと言えます。
こちらは“チョーキング”と呼ばれる現象であり、文字通り塗料の成分がチョークのような粉状になって現れることをいいます。
外壁のチョーキングが発生するということは、近々外壁塗装をしなければいけないというサインであり、購入後すぐに費用がかかるおそれがあります。
敷地周辺の環境
地方の一軒家の場合、山林が近いケースがありますが、この場合は建物内に湿気がたまりやすく、住環境に影響が出てしまうため、必ずチェックしましょう。
建物が湿気の影響を受けると、カビやダニなどの被害につながり、入居者に敬遠されるだけでなく、建物の価値も下がってしまいます。
駐車スペースの規模
一軒家の中には、駐車スペースが設けられている物件も多いですが、このような物件では必ずどれくらい規模なのかをチェックしましょう。
軽自動車しか停められないようなサイズの場合、ファミリー世帯のターゲットは狭まってしまうおそれがあります。
また、もし駐車スペースがないのであれば、近隣の月極駐車場をあらかじめリサーチしておき、入居希望者に案内することも大切です。
賃料相場
一戸建ての賃料相場は、同じエリアの同じような間取りの投資用不動産をチェックすることで、ある程度把握できます。
また、一軒家の投資用不動産が多いエリアの場合は、事前にチェックした相場より少し低めの賃料を設定しないと、なかなか入居者が決まらないこともあります。
入居者が決まらなければ、当然賃料収入は一切得られないため、強気な価格設定はすべきではありません。
最寄りの施設
ファミリー世帯が居住することの多い一軒家では、近くに以下のような施設があることが重要になります。
- 商業施設
- 学校
- 病院
商業施設については、特に大型のショッピングセンターが近く(2km圏内)にあることが望ましいです。
また、学校が徒歩5分程度の場所にある場合、利便性と静かさのバランスが良いため、入居希望者に良いイメージを与えられます。
近隣物件の空室状況
一軒家と集合住宅のニーズは微妙に異なりますが、一軒家の投資用不動産を購入するのであれば、その周辺にある集合住宅の空室状況はチェックしておいた方が良いでしょう。
あまりにも空室が目立つエリアは、物件の種類に関係なく、あまり賃貸需要がないと判断できるため、このようなエリアにある一軒家の購入は避けた方が無難です。
具体的には、近隣の集合住宅を複数見て回り、空室率30%を超える物件ばかりの場合は、注意した方が良いでしょう。
特にチェックすべきなのは、比較的築浅の近隣物件です。
築古の場合、見た目や設備が古いことが理由で、入居者が付いていないことも考えられますが、築浅で空室率が高い物件が多い場合、そのエリア自体の人気が乏しいと考えられます。
今回の記事のポイントを整理!
今回の記事のポイントは以下になります。
- 一軒家の投資用不動産は、再建築可能でないと融資を受けるのが難しい
- 瑕疵がある物件、水回り設備が古い物件はリフォーム費用が高い
- LDKがない間取りはファミリー世帯には敬遠されやすい
- 最低でも普通車が停められる駐車スペース付きの一軒家を購入しよう
- 近隣物件の空室率が高い場合、入居者が集まりにくい可能性がある
以上のポイントはしっかりと頭にインプットしておきましょう!