投資用不動産を購入する際は、収益性が高いかどうか、良い立地かどうかなどのポイントを押さえる必要があります。
また、入居者にとって魅力的な見映えをしているかも重要であり、その際精査したいポイントとして“エントランス”が挙げられます。
今回は、入居者を惹きつけるエントランスの特徴を解説していきましょう。
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エントランスの概要
投資用不動産におけるエントランスとは、端的に言えば建物の入口部分を指します。
タワーマンションなど、ある程度高級な物件の場合、エントランスを入ったところに広い空間が設けられていることもあり、この部分は“エントランスホール”と呼ばれます。
入居者希望者が物件の内見に訪れる際、最初に訪れるのはこのエントランスであり、第一印象を決める部分といっても過言ではありません。
よって、投資用不動産のオーナーは、中古物件を購入する際、できるだけエントランスの状態が良い物件を選びましょう。
もちろん、新築する場合も、ある程度コストを費やし、こだわりのエントランスを完成させることをおすすめします。
入居者を惹きつけるエントランスの特徴
では、一体どのようなエントランスであれば、入居者に良いイメージを与えられるのでしょうか?
これから投資用不動産を購入する方は、必ず以下の点を押さえておきましょう。
- 意匠性が高い
- 清掃が行き届いている
- 風除室が設置されている
- 多くの設備が備わっている
- セキュリティ性が高い
意匠性が高い
やはり、意匠性が高いエントランス、つまりオシャレなエントランスは、入居者を惹きつけます。
建物全体のイメージから大きく逸脱してはいけませんが、ある程度グレードの高いマンションという印象を与えることを意識して、物件選びまたは建築をしましょう。
例えば、木目調あるいは大理石など、高級感の漂う素材を使用すれば、入居者の食いつきは良くなることが期待できます。
また、間接照明や植栽、絵画など、随所にオシャレな雰囲気を演出する工夫をすれば、「落ち着いた環境で暮らせる物件」というイメージも与えられるでしょう。
清掃が行き届いている
どれだけ意匠性が高く、使い勝手の良いエントランスであっても、チラシが床に散乱していたり、ホコリや砂などで汚れていたりすると、入居者希望者の第一印象が悪くなってしまいます。
よって、投資用不動産を購入し、入居者を募集するまでの間に、徹底的に清掃することをおすすめします。
特に、メールボックス周辺などは汚れやすいポイントであり、ここまで清掃が行き届いていれば、かなり良い印象を持ってもらえます。
また、照明が切れていたり、エントランスの一部が破損していたりする場合も、「管理が不十分」というイメージを与えやすくなるため、入居者募集までに改善しておくべきです。
風除室が設置されている
投資用不動産の中には、エントランスが二重扉になっているところがあります。
具体的には、外から1枚扉を開け、オートロックを解除し、もう1枚の扉を開けるという仕組みです。
また、上記のような物件における、2枚の扉に挟まれた間の部屋のことを“風除室”といいます。
これは、外部からの冷気や熱気を遮断し、建物内の温度や気密性を保つために設けられる設備であり、設置されていることで入居者のイメージはアップします。
なぜなら、風除室があることで、暑い日でも寒い日でも、快適に過ごせる物件であることを証明できるからです。
ちなみに、風除室には、風の吹き込みによる落ち葉、ゴミなどの侵入を防いでくれる役割もあります。
多くの設備が備わっている
扉とポスト、エレベーターだけの簡素なエントランスは、あまり入居者に良いイメージを与えられません。
よって、投資用不動産を購入または建築するのであれば、できるだけ多くの設備を確保しましょう。
具体的には、以下のような設備があるとイメージアップに繋がります。
- 宅配ボックス(24時間対応)
- ソファ、テーブル(ロビーラウンジ)
- 車寄せ
- フロント(コンシェルジュ)
車寄せやフロントといった設備は、よっぽど規模が大きく、高級な物件でしか導入できませんが、もし導入できれば、まるで高級ホテルのような雰囲気を入居者に味わってもらうことができます。
セキュリティ性が高い
エントランスに関しては、実際のお部屋探しのニーズ(特に女性)から鑑みると、セキュリティの部分は非常に重要なポイントと言えるでしょう。
例えば、エントランスが薄暗かったり、物陰や死角が多かったりする物件は、あまり入居者にとってイメージの良いものではありません。
このような物件では、たとえオートロックが完備されていても、不審者が侵入するリスクが高くなってしまうからです。
よって、オーナーはできる限り、見通しの良いエントランスを確保するようにしましょう。
また、防犯カメラの設置も忘れてはいけません。
エントランスに防犯カメラを設置する際は、簡単に手が届かないよう、3m前後の高さに設置するのが一般的です。
もちろん、エントランスだけでなく、ポスト付近にもカメラは設置すべきです。
ポスト付近に設置することで、入居者は不必要なチラシを投函されたり、イタズラや郵便物を盗まれたりといった被害に遭いにくくなります。
その他の共用部分におけるチェックポイント
入居者を惹きつける投資用不動産を作り上げるなら、当然エントランス以外の共用部分も魅力的にしておかなければいけません。
その1つとして挙げられるのが、“ゴミ捨て場”です。
綺麗に清掃されているか、出されたゴミはきちんとまとめられているか、分別されているかといった点は、多くの入居者が内見時にチェックしているため、注意しましょう。
特に昨今では、マンションの敷地内で24時間ゴミを出すことのできる物件の需要が非常に高いです。
また、もう1つのチェックすべき共用部分としては、“自転車置き場”が挙げられます。
自転車が整理されていなかったり、放置自転車が多く停まっていたりすると、「入居者の民度が低い」と思われてしまう可能性があります。
今回の記事のポイントを整理!
今回の記事のポイントは以下になります。
- 意匠性が高いエントランスは好印象を与えやすい
- エントランスの清掃や管理が行き届いている物件は魅力的
- 風除室があるエントランスは“快適に過ごせる“というイメージを与えられる
- 宅配ボックスなど、エントランスには多くの設備を確保すべき
- セキュリティ性の高さもエントランスには必須
以上のポイントはしっかりと頭にインプットしておきましょう!