初めて不動産投資をするにあたって、一度も壁にぶつからないという方はいません。
どれだけ優秀なオーナーであっても、いつかはわからないこと、悩むことに遭遇します。
ここからは、不動産投資の中でもローン、投資用不動産選び、リスクに関する疑問を解決しますので、気になる方は最後までぜひお付き合いください。
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住宅ローンとアパートローンは同時に組めるのか?
これから投資用不動産を購入する方の中には、すでに自身の住む住居で住宅ローンを組んでいるという方もいるでしょう。
では、住宅ローンとアパートローンは、同時に組んでも良いのでしょうか?
結論からいうと、これら2つのローンを同時に組むこと自体は問題ありません。
ただ、アパートローンの利用にも、当然審査はあります。
また、すでに住宅ローンを利用している場合、アパートローンを利用することで、借入総額が年収から考えられる支払い能力を超えてしまう可能性もあります。
こうなると、さすがに金融機関からは敬遠され、アパートローンの審査に落ちてしまうため、注意しましょう。
長期のアパートローンを利用するリスクは?
投資用不動産の購入時には、長期のアパートローンを利用する方も多いです。
ただ、長期で組む場合は、事前にリスクを把握しておかなければいけません。
具体的には、以下のようなリスクです。
- 物件の値下がりリスク
- 金利上昇リスク
- 売却できないリスク
物件の値下がりリスク
値上がり後の売却を目的として、長期のアパートローンを組み、投資用不動産を購入するとします。
しかし、その後不動産価格が大きく下がると、売却益を得るどころか、手元には莫大な借金が残ってしまいます。
金利上昇リスク
変動金利で長期ローンを組む場合、返済中に金利が上昇し、返済総額が増える可能性があります。
例えば、金利が1%上昇しただけでも、借入金額や期間によっては、総返済額が数百万円程度増えることも十分考えられます。
売却できないリスク
将来の売却を目指し、新築の投資用不動産を長期のアパートローンで購入したとしても、ローンを完済できるのは数十年後です。
つまり、長期ローンで新築物件を購入しても、ローン完済にはかなりの築年数が経っているため、なかなか買い手がつかない可能性があるということです。
もちろん、購入するのが中古物件の場合は、なおさらそのリスクが高くなります。
初期費用に対する借入額の目安はどれくらいがベスト?
投資用不動産を取得する際の初期費用に対する借入額の目安は、どのような物件を購入するかによって多少異なります。
例えば、新築のワンルーム物件を購入する場合の目安は、多くても40%以内と考えておきましょう。
なぜなら、これくらいの割合に収めておけば、金利が急激に上昇するなど、想定外のことがあったとしても、賃料収入のみでローンを返済していける可能性が高いからです。
もちろん、日本は超低金利の国であるため、今後すぐに金利が上昇することは考えにくいですが、万が一に備えておくことは大切です。
単身者向け物件、ファミリー向け物件の違いは?
これから不動産投資を行う方は、単身者向けの物件を購入するか、ファミリー向けの物件を購入するか決めることになります。
また、これらの物件には以下のような違いがあります。
物件の種類 | 特徴 |
単身者向け物件 | ・入居期間が短い
・入居者が見つかりやすい(空室期間が短い) ・面積あたりの単価が高い ・リフォーム費用が安い など |
ファミリー向け物件 | ・入居期間が長い
・郊外でも需要がある ・原状回復費用が高い ・空室期間が長い など |
中でも特に注目してもらいたいのが、“空室期間”の違いです。
ファミリー向け物件に住もうとする方は、基本的に家族全員の要望に合った物件を選びます。
そのため、家族のうち1人が納得いかなければ、なかなか入居先を決められません。
一方、単身者の方は、自分さえ良ければすぐに入居先を決められます。
つまり、オーナー側から見ると、単身者向け物件は比較的すぐに空室が埋まる一方で、ファミリー向け物件はなかなか埋まらないということになります。
投資用不動産は、単身者向け物件とファミリー向け物件の大きく2つに分かれます。 もちろん、どちらを選ぶかはオーナー次第ですが、仮にファミリー向け物件を選ぶ場合には、果たしてどのようなメリット・デメリットとデメリットがあるのでしょうか? […]
“RC造の投資用不動産が売れやすい”は本当か?
RC造(鉄筋コンクリート造)の投資用不動産は、比較的投資家における需要が高いです。
しかし、だからといって将来売れやすいとは限りません。
なぜなら、たとえ人気のRC造であっても、売却時にかなりの築年数が経っている場合、買い手の投資家に良いイメージは与えられないからです。
もちろん、木造と比べれば、まだ買い手は付きやすいかもしれませんが、将来の売却でガッカリしたくなければ、“人気がある物件=高く売れる”とは考えないようにしましょう。
中古の一棟マンションにおけるリスクは?
中古の一棟マンションを購入すると、その後すぐに多額の修繕費用が発生する可能性があります。
これは、中古の一棟マンションの多くが、大規模修繕が必要になるギリギリの築年数で売り出されているからです。
また、中古の一棟マンションは、担保力もそれほど高くないケースが多く、長期の融資も決して組みやすくありません。
ただ、新築プレミアムはすでになくなっているため、新築の一棟マンションのように、数年で賃料が大幅に下落する心配はありません。
つまり、購入時に想定した利回りをキープしやすいということです。
新築に比べると賃料に対する物件価格が安く、相対的に高利回りを取りやすいというところもメリットです。
ちなみに、新築中古に関わらず、マンションを一棟買いすることには、以下のようにさまざまなリスクがあるため、購入する前には必ず確認しておきましょう。
- 火災、地震リスク
- 金利上昇リスク
- 事故リスク
- 損害賠償リスク
- 価格下落リスク
- 空室リスク
- 賃料滞納リスク
- 修繕リスク
今回の記事のポイントを整理!
今回の記事のポイントは以下になります。
- 支払い能力があれば、住宅ローンとアパートローンは同時に組める
- 不動産投資の初期費用に対する借入額の目安は、多くても40%以内に抑えるべき
- 単身者向け物件、ファミリー向け物件の大きな違いは“空室期間の長さ”
- 中古の一棟マンションは、購入してすぐに大規模な修繕をしなければいけないことが多い
以上のポイントはしっかりと頭にインプットしておきましょう!