【投資用不動産】戸建て物件購入時に注意したい物理的瑕疵について

【投資用不動産】戸建て物件購入時に注意したい物理的瑕疵について

戸建て物件で不動産投資を行う場合、間取りや設備、周辺環境など、さまざまな点をチェックし、購入する物件を選ばなければいけません。

また、これらと併せて、必ずチェックすべきポイントに“物理的瑕疵”の有無が挙げられます。

今回は、物理的瑕疵の概要とチェック方法について解説したいと思います。

この記事は約5分で読めます。

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物理的瑕疵の概要

土地や建物における、物理的かつ重大な欠陥のことを“物理的瑕疵”といいます。

重大な欠陥であるにもかかわらず、購入した後に気付くようなケースも多いことから、“隠れた欠陥”と呼ばれることもあります。

また、投資用不動産の買主は、購入後に物理的瑕疵が見つかった場合、売主に対して“契約不適合責任”を追及することができます。

こちらは、物件の種類や品質、数量が契約内容と合っていない場合に、売主に生じる責任をいい、買主は本来の契約に適合した物件の引き渡しを求めることができます。

その方法としては、補修や代替物、不足分の引き渡しの請求などが挙げられます。

このように、買主は物理的瑕疵があった戸建て物件に対しさまざまな請求ができますが、瑕疵が見つかると、不動産投資を始めるのが遅れてしまうことは事実です。

よって、できる限り細かく物件をチェックし、後々物理的瑕疵が見つからないように工夫する必要があります。

物理的瑕疵の種類とチェック方法

戸建ての不動産投資における物理的瑕疵には、主に以下の種類が挙げられます。

  • 雨漏り
  • シロアリ被害
  • 傾き
  • 地盤沈下
  • 土壌汚染
  • 地下埋設物

では、それぞれの物理的瑕疵のチェック方法を見てみましょう。

雨漏り

投資用不動産で雨漏りが発生すると、天井や壁や汚れたり、カビが生えたりする原因になります。

もちろん、入居者が退去してしまう可能性もありますし、雨漏りが原因で入居者の所有物が故障した場合は、賠償責任の可能性もあります。

よって、戸建て物件を購入する際には、以下の点を必ずチェックし、雨漏りのリスクを確認しましょう。

  • 外壁のひび割れ
  • 外壁の目地
  • サッシ、窓、エアコン吸排気口のシーリングの収縮、劣化
  • ベランダ、バルコニーのひび割れ
  • ベランダの排水溝の詰まり など

ちなみに、瓦やスレート、屋根材などのチェックに関しては、住宅診断士に依頼して行うのが安全だと言えます。

シロアリ被害

シロアリは、建物の至るところに発生します。

状態によっては、建物が倒壊してもおかしくはありませんので、必ず物件購入前にはチェックしなければいけません。

また、購入前にチェックできるポイントとしては、主に以下の3つが挙げられます。

  • 蟻道をチェックする
  • 室内の湿気が溜まりやすい部分をチェックする
  • 庭木、枕木装飾を確かめる

蟻道とは、文字通りシロアリが作る道のことであり、特に基礎コンクリートの周囲によく見られます。

そして、シロアリは湿気を好んで群がる修正があるため、床下や畳の裏側などは必ず確認しましょう。

その他、デザインを意識した枕木装飾、庭木を切ったときにできた切り株などにも、シロアリ被害が見られることがあります。

傾き

購入しようとする戸建て物件が傾いていると、強度面に悪影響を及ぼす可能性があります。

柱や梁といった部材は、すべて水平時を想定した強度で設計されているものであり、建物に傾きがあると重心も傾き、設計時に想定していない負荷が部材にかかり続けてしまいます。

よって、購入時には、以下のような方法で傾きをチェックしましょう。

  • 水平器を使用する
  • スマホアプリを使用する
  • ビー玉を使用する

明らかな傾きが確認される場合、地盤に原因がある可能性が高いです。

また、こちらの修正工事は多くの費用がかかるため、傾きのある戸建て物件は購入しない方が良いです。

地盤沈下

地盤が圧縮され、沈んでいく現象を“地盤沈下”といいます。

単に地盤が低下するだけでなく、沈下量が場所によって異なることによる“不同沈下”、支持層に支えられた構造物が相対的に高くなる“抜け上がり”などの現象を伴うことも多いです。

また、基礎の近くで地盤沈下が発生すると、建物が傾く可能性が高いため、必ず購入時にはチェックしましょう。

具体的には、専門業者に依頼し、沈下版と沈下計を利用した地盤沈下のチェックを行います。

土壌汚染

土壌汚染とは、土壌中に重金属や有機溶剤、農薬、油などの物質が、自然環境や人の健康、生活に影響がある程度に含まれている状態をいいます。

もちろん、購入する投資用不動産で土壌汚染が起こっているにもかかわらず、気付かないでいると、入居者の身体に悪影響を及ぼし、その後大規模なトラブルに発展する可能性もあるため、注意しなければいけません。

また、こちらのチェックに関しても、地盤沈下と同様に、専門業者に依頼して行う必要があります。

具体的には、対象となる土地の土壌、土壌ガス、地下水を採取、分析し、その土地に土壌汚染物質がないか、基準値を超えていないかを調べる調査です。

地下埋設物

地下埋設物または地中埋設物は、文字通り地面の下に埋まっているものを指します。

具体的には、古い廃材や基礎杭、井戸などを指し、こちらが残った状態の投資用不動産を購入すると、後々地盤が弱くなったり、基礎工事に支障をきたしたりする可能性があるため、注意が必要です。

また、地下埋設物のチェック方法としては、主に以下の3つが挙げられます。

  • 地歴調査
  • 非破壊検査
  • ボーリング

中でも、投資用の戸建て物件を購入する方が手軽に行える方法は、過去の歴史資料や古地図を見て行う“地歴調査”です。

こちらは、具体的にいうと、古い地図や地質図、地形図、登記簿などを調べ、過去に何が建っていたのかを確認し、埋設物の有無を検証するというものです。

例えば、昔クリーニング店、ガソリンスタンドなどがあった土地の場合は、埋設物や土壌汚染のリスクが高くなります。

今回の記事のポイントを整理!

今回の記事のポイントは以下になります。

  • 戸建ての投資用不動産購入時は、まず雨漏りやシロアリ被害のチェックを行う
  • 地盤沈下は建物の傾きにつながりやすいため、物件購入時には必ずチェックすべき
  • 地盤沈下、土壌汚染のチェックは、専門業者に依頼すべき
  • 過去の歴史資料や古地図をチェックすれば、地下埋設物の有無がある程度わかる

以上のポイントはしっかりと頭にインプットしておきましょう!

 

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