投資用不動産における人気設備の1つに、“無料インターネット”が挙げられます。
特に、単身者の方にとって、無料で利用できるインターネットは欠かせません。
今回は、投資用不動産のオーナーが無料インターネットを導入するメリット、導入する際の流れなどについて詳しく解説したいと思います。
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無料インターネット導入のメリット
不動産投資をするにあたって、無料インターネットを導入することのメリットには、以下のようなことが挙げられます。
- 入居率アップが期待できる
- 賃料を高めに設定できる
- 節税につながる
入居率アップが期待できる
冒頭で触れた通り、無料インターネットは単身者を中心に、非常に人気のある設備です。
よって、導入することで物件の閲覧数は増えますし、当然入居率アップも期待できます。
特に学生街などで不動産投資をする場合は必須の設備と言えるでしょう。
また、近年はコロナ禍の影響により、テレワークを行う方も増加しています。
こちらの観点から見ても、無料インターネットは導入すべきだと言えます。
賃料を高めに設定できる
無料インターネットは人気設備であり、こちらを最優先に物件探しを行うという方も少なくありません。
よって、同じエリア、規模の物件より賃料を高めに設定しても、ある程度入居者は集まることが予想されます。
例えば、総戸数10戸の投資用不動産で、イニシャルコスト20万円、月額費用1万円の無料インターネットを導入した場合、1戸あたりの賃料を3,000円値上げすれば、1年で両方のコストは回収できます。
もちろん、賃料を高めに設定できるということは、今後賃料を値下げしなければいけない状況になったとしても、通常の物件よりは高い金額をキープできるということになります。
節税につながる
意外かもしれませんが、無料インターネットの導入は、不動産投資における節税にもつながります。
投資用不動産は、購入してから長期間使用されます。
こちらは、建物そのものだけでなく、物件に付属している設備や構造物、器具・備品にも同じことが言えます。
そのため、不動産投資には、建物やその付属物について、長期間少しずつ経費として計上できる仕組みが存在し、こちらを“減価償却”といいます。
また、減価償却ができる期間は、各使用物によって“耐用年数”という形で定められています。
無料インターネットを導入するのに必要な通信ケーブルの耐用年数は以下の通りです。
- 通信ケーブル(光):10年
- 通信ケーブル(光以外):13年
ただし、中古の投資用不動産を購入し、すでに上記の設備が付属している場合は、耐用年数のうち数年を経過している可能性が高いため、減価償却できる期間は少し短くなります。
無料インターネットを導入する際の流れ
無料インターネット導入のメリットを知っていただいたところで、続いては導入の流れについて解説します。
無料インターネットには、以下の2種類があり、まずは双方の概要やメリットを知る必要があります。
- 有線方式
- 無線方式
有線方式
“有線方式”とは、名前の通り有線ケーブルを利用した無料インターネットのことをいいます。
後述する無線方式に比べ、通信速度が比較的速く、接続も不安定になりにくいです。
よって、入居者からのクレームを避けられる可能性も高いと言えます。
その他、有線方式の無料インターネットには、以下のようなメリットもあります。
- 不具合の原因がわかりやすい
- 不法侵入などによる個人情報漏えいのリスクが低い など
一方で、部屋ごとに導入工事をしなければいけないため、導入を完了させるまでに少し時間がかかります。
また、中古の投資用不動産で導入する場合、LANケーブルの関係で、配線レイアウトを行う必要があります。
ちなみに、有線方式の無料インターネットを導入する際の一般的な流れは以下の通りです。
- 取り付け工事の申し込みをする
- 当該物件、周辺の現地調査を実施する
- 取り付け工事を実施する(回線を引き込み、各部屋に有線ケーブルで分岐させる
事前調査の結果によっては、建物の構造上ケーブルの分岐が不可能なことも考えられます。
そのような場合は、無線方式の無料インターネットを導入しましょう。
また、工事にかかるコストは、およそ15~50万円とされています。
無線方式
“無線方式”とは、ケーブルを使用しないタイプの無料インターネットをいいます。
“Wi-Fi”とも呼ばれています。
こちらは有線方式のように、各部屋にケーブルを分岐させる必要がありません。
移設や増設も手軽で、開通までの日数も短いです。
その他、無線方式には以下のようなメリットもあります。
- 配線がないため、各部屋がスッキリした印象になる
- 木造物件でも導入できる可能性が高い など
しかし、無線方式は、有線方式に比べると導入コストがかかりやすく、周辺に電波を発する障害物がある場合は、通信速度が遅くなる可能性もあります。
また、壁が厚い鉄骨造などの投資用不動産では、部屋まで電波が届かないことも考えられるため、注意しなければいけません。
導入の流れは以下の通りです。
- 物件の敷地内に無線ルーターを設置する
- 各部屋にWi-Fi電波を飛ばす
無線方式の導入にかかるコストは、30~60万円程度を目安に考えておきましょう。
おすすめの方式はどっち?
投資用不動産のオーナーが導入すべきなのは、やはり有線方式の無料インターネットです。
なぜなら、入居者のほとんどは、通信速度と接続の安定性を求めているからです。
無料インターネットを導入したとしても、無線方式で電波が安定しない場合、退去者が出やすくなる可能性があります。
ただし、今後投資用不動産における在宅勤務がさらに増加することを考えると、無線方式の導入も捨てがたいです。
よって、多少コストはかかりますが、オーナーは有線+Wi-Fiという導入方式も検討した方が良いでしょう。
今回の記事のポイントを整理!
今回の記事のポイントは以下になります。
- 無料インターネットを導入すれば賃料をアップさせることができ、節税にもつながる
- 有線方式の無料インターネットは通信が安定しているものの、工期が長くなりやすい
- 無線方式の無料インターネットは工事が必要ない反面コストが高く、通信も安定しにくい
- 投資用不動産のオーナーは有線と無線の両方を導入すべき
以上のポイントはしっかりと頭にインプットしておきましょう!