皆さんは、“ベッドタウン”という言葉を聞いたことがあるかと思います。
ただ、名前は聞いたことがある、もしくはなんとなくイメージできる方でも、どのような特徴を持ったエリアなのかを詳しく知らないケースは多いかと思います。
ここからは、概要と併せて、ベッドタウンで不動産投資をするメリット・デメリットについて解説します。
この記事は約5分で読めます。
ベッドタウンの概要
決して大都市ではないものの、その近くにあるエリアを“ベッドタウン”といいます。
より詳しくいうと、昼間の人口よりも夜の人口が多く、なおかつ大都市へのアクセス環境に優れているエリアを指します。
これは、昼間に都市部の会社で働いたり、都市部の学校に通ったりする方が多く居住することが理由です。
ちなみに、ベッドタウンという名称には、昼間に外出し、夜寝るために帰る場所という意味があります。
各地域の代表的なベッドタウン
ベッドタウンは全国各地に存在し、当然それぞれが前述の条件を満たしています。
具体的には、以下のようなエリアを指します。
地域 | 代表的なベッドタウン |
東京周辺 | 横浜、川崎、埼玉、千葉など |
大阪周辺 | 豊中、吹田、池田、箕面、高槻など |
名古屋周辺 | 長久手、一宮、犬山、岐阜、多治見、桑名、四日市など |
上記の通り、その地域周辺のベッドタウンが、必ずしも同都道府県内にあるとは限りません。
特に、東京周辺のベッドタウンと呼ばれるエリアは、ほとんどが東京都以外の都道府県です。
東京都内にある会社で働く人や、通学している人であっても、東京都内に住んでいるとは限りません。 東京都近郊のベッドタウンに住み、通っている人も多いのです。 そんなベッドタウンは不動産投資におすすめの地域ですが、その中でも特に人気の[…]
ベッドタウンで不動産投資をするメリット
では、ベッドタウンで不動産投資をするメリットには、どのようなことが挙げられるのかを見ていきましょう。
- ファミリー世帯をターゲットにできる
- 学生をターゲットにできる
- 周辺施設が充実している
ファミリー世帯をターゲットにできる
ベッドタウンの投資用不動産は、ファミリー世帯にとても人気です。
子育て支援制度などが充実しているエリアも多く、特に幼い子どもを持つファミリーにとっては、とても住みやすいエリアだと言えます。
また、ファミリー世帯は、一度入居するとある程度子どもが成長するまで居住する可能性が高いため、オーナーは安定した賃料収入を得られます。
不動産投資はどの層をターゲットにするのかによって、購入する投資用不動産や成功させるためのポイントが大きく変化します。 ここからは、夫婦と子どもで構成されるファミリー層をターゲットにした不動産投資について、細かく解説しましょう。 […]
学生をターゲットにできる
ベッドタウンの投資用不動産は、学生からの支持も厚いです。
例えば、東京都内の学校に通う学生にとって、もっとも便利なエリアといえば、やはり東京都内が挙げられます。
ただ、都内は賃料が高く、特に23区内は学生にとって非常に敷居が高いエリアとなります。
一方、ベッドタウンであれば、ある程度賃料を抑えられますし、交通費を差し引いても、都内に住むよりかは生
活費を節約できる可能性が高いため、一定数学生の入居希望者を集められるでしょう。
もちろん、ベッドタウンは都市部だけでなく、地方へのアクセス環境も優れているため、定期的に里帰りをする学生にも需要があります。
周辺施設が充実している
ベッドタウンは居住エリアであるため、以下のような周辺施設が充実していることが多いです。
- スーパーマーケット
- ショッピングセンター
- 総合病院
また、公園など緑も多く、子どもたちが遊べる場所が近くにあるため、そこに魅力を感じた入居者も集まりやすいです。
ベッドタウンで不動産投資をするデメリット
一方で、ベッドタウンで行う不動産投資には、以下のようなデメリットもあります。
- 都市部より賃料は低め
- 駐車場がない物件はニーズが低い
都市部より賃料は低め
ベッドタウンの投資用不動産は、大都市に比べるとそれほど賃料を高く設定できません。
よって、東京であれば東京都内、大阪であれば大阪市内などと比べて、賃料収入の金額はどうしても少なくなります。
もちろん、賃料の金額だけが不動産投資のすべてではありませんが、同じくらいの金額の投資用不動産を購入するのであれば、大都市の方が利回りは良くなる可能性が高いです。
駐車場がない物件はニーズが低い
ベッドタウンは、基本的にファミリー世帯が多く暮らすエリアであり、車を所有する方も多いです。
よって、駐車場付きではない投資用不動産は、あまりニーズに合っていないと言えます。
物件購入時または建築時は、この点も考慮しておきましょう。
ベッドタウンでの不動産投資は今が狙い目
ここ最近は、新型コロナウイルスの影響もあり、多くの企業がテレワークを採用しています。
同じように大学や専門学校などでも、リモート授業が実施されるケースが増えています。
これはつまり、勤務先や学校の近さを重視しない方が増加していることを表しています。
よって、ベッドタウンの投資用不動産は、今とてもニーズが高まっていると言えるでしょう。
また、今後は従来の“会社ファースト”から、自身の望むライフスタイルを優先する“生活ファースト”への転換が進むと予想されることから、“居心地の良さ”を重視し、ベッドタウンで物件探しを行う方も増える可能性が高いです。
設備を充実させればより需要が高くなる
テレワークやリモート授業に対応しやすい設備を充実させれば、ベッドタウンの投資用不動産は、より需要が高くなるでしょう。
特に整備しておきたいのが、Wi-Fiなどのインターネット設備です。
ネット設備は、自宅での業務や勉強に欠かせません。
また、テレワークやリモート授業を行う方が多いということは、当然その方々が自宅で過ごす時間は長くなるということになります。
よって、単純に広めの間取りの方が好まれるでしょう。
その他、以下の条件を満たしたベッドタウンの投資用不動産も、入居者は集まりやすいでしょう。
- 生活スペースと別にワークスペースが設けられている
- 防音性に優れた構造(RC造、SRC造)
- 複数ガラス、二重窓が設置されている
- 静かな環境
- 仕事用、勉強用の書類などを収納できるスペースがある
- 身体を動かせる施設(スポーツジムなど)が近い など
今回の記事のポイントを整理!
今回の記事のポイントは以下になります。
- ベッドタウンは昼間の人口よりも夜の人口が多く、なおかつ大都市にアクセスしやすいエリア
- 東京周辺のベッドタウンには横浜、川崎、埼玉、千葉などが該当する
- ベッドタウンでの不動産投資では、ファミリー世帯や学生をターゲットにできる
- ベッドタウンの投資用不動産における賃料収入は、都市部の物件に比べると少なめ
以上のポイントはしっかりと頭にインプットしておきましょう!