“不動産投資=集合住宅(マンション、アパート)”というイメージを持っている方は多いかと思います。
ただ、そのイメージは間違いであり、実際は一軒家を投資用不動産として購入し、経営することも不可能ではありません。
ここからは、一軒家で不動産投資を行うことのメリット・デメリットを見ていきます。
この記事は約5分で読めます。
一軒家で不動産投資を行うメリットは?
まずは、一軒家の投資用不動産を購入し、経営することのメリットから見ていきましょう。
具体的には、以下のようなメリットが挙げられます。
- 長く住んでもらえる
- 意外と初期費用が安い
- 高利回り物件を購入しやすい
- リフォーム、リノベーションの自由度が高い
- 駅チカでなくても需要がある
- 売却しやすい
長く住んでもらえる
一軒家で行う不動産投資のメリットは、なんといっても“長く住んでもらえる”という点です。
なぜなら、一軒家はファミリー世帯が入居することが多いからです。
ファミリー世帯は、子どもの進学などの兼ね合いがあるため、一度一軒家に入居すると、子どもが大きくなるまで同じ物件に住み続ける傾向にあります。
また、1つの世帯に長く住んでもらうことができれば、当然オーナーは長期間、安定して収入を得ることができます。
意外と初期費用が安い
“一軒家=高額”というイメージがある方もいるかもしれませんが、一概にそうとは言えません。
築年数が数十年程度経過している一軒家は、場合によっては数百万円単位でも購入できます。
よって、ローン返済の負担は少なくなりますし、資金が潤沢な方であれば、キャッシュで購入できる可能性も十分あります。
高利回り物件を購入しやすい
一軒家で不動産投資を行う場合、区分マンションのように管理費や修繕積立金を負担する必要がありません。
また、先ほど触れたように初期費用が安いことも多いため、必然的に利回りが高い物件は多くなります。
もっと言えば、一軒家投資のターゲットはファミリー世帯が多いため、相場から大きく乖離していなければ、ある程度賃料を高めに設定することも可能です。
リフォーム、リノベーションの自由度が高い
例えば、区分所有のマンションの場合、その建物すべてがオーナーの持ち物になるわけではありません。
そのため、管理規約で禁止されているリフォームやリノベーションは、実施できない可能性があります。
一方、一軒家の場合、購入した時点で、その建物も土地もすべてオーナーのものです。
そのため、入居者付けのために必要なリフォームやリノベーションに関しては、比較的自由に行えます。
駅チカでなくても需要がある
“駅まで徒歩〇分”という条件は、賃貸物件を探す入居者にとって非常に大きなポイントとなりますが、一軒家の場合そうとは限りません。
駅チカであるかどうかを重視するのは主に単身者であり、ファミリー世帯は多少駅から離れていても、一軒家に住みたいと考えるケースが多いです。
中には、「閑静な場所に住みたい」「子どもが安全に暮らせるところが良い」という理由から、わざわざ駅から離れた一軒家を探すファミリー世帯も少なくありません。
つまり、一軒家で行う不動産投資は、駅チカ物件でなくても十分成立させられるということです。
売却しやすい
一軒家は、一棟アパートやマンションと比べて販売価格が安いです。
また、一棟アパート、マンションの買い手は基本的には投資家だけですが、戸建ての場合は投資家と一般個人の両方をターゲットにできるため、売却時は有利になりやすいです。
売却しやすいということは、必然的に理想に近いタイミングで不動産投資をリタイアしやすいということですから、これは大きなメリットだと言えます。
一軒家で不動産投資を行うデメリットについて
一方で、一軒家の不動産投資には以下のようなデメリットも存在します。
- 収入は0か100にしかならない
- 投資規模を拡大するまで時間がかかる
- リフォーム費用が高額になる可能性がある
収入は0か100にしかならない
一軒家1戸のみを経営する場合、入居率100%であっても、入居する世帯は1つだけです。
複数の住戸が存在する一棟アパート、マンションのように、入居が増えれば増えるほど、賃料収入が増えることはありません。
また、その1世帯が退去すれば、当然賃料収入はゼロになります。
投資規模を拡大するまで時間がかかる
一棟アパート、マンションの場合、入居率を上げれば上げるほど、得られる賃料収入は大きくなり、早期のローン返済や投資規模拡大にも繋げられます。
一方、一軒家で不動産投資を行う場合、短期間でまとまった賃料収入を得るのは難しいため、他の物件の購入など、投資規模を拡大するまでには時間がかかります。
リフォーム費用が高額になる可能性がある
先ほど、一軒家で行う不動産投資は、意外と初期費用が安いという話をしました。
ただ、リフォームありきで物件を購入する場合、リフォーム費用が高額になり、その結果利回りも下がってしまう可能性があります。
ちなみに、一軒家の投資用不動産では、以下のようなリフォーム費用がかかるケースがあります。
リフォーム箇所 | 費用(目安) |
トイレ交換 | 10~30万円 |
風呂交換 | 10~50万円 |
キッチン交換 | 60万円~ |
クロスの張り替え | 1㎡あたり1,000~1,500円 |
和室から洋室化 | 25~100万円 |
クッションフロア貼り | 1㎡あたり3,000円~ |
外壁塗装 | 50~100万円 |
雨漏り補修 | 小規模:5~30万円、大規模80~120万円 |
一軒家での不動産投資がおすすめの人
一軒家での不動産は、以下に該当する方におすすめします。
- リフォームに興味がある(リフォームの知識がある)
- 現金のみで不動産投資を始めたい
- 高利回り物件を狙いたい
- 安定した賃料収入を得たい
特に、不動産投資の安定性を重視する方にとって、一軒家での不動産投資はおすすめです。
今回の記事のポイントを整理!
今回の記事のポイントは以下になります。
- 一軒家投資は入居者が長く住んでくれる上に、初期費用も安い
- 土地も建物のすべて自分の持ち物になるため、リフォームやリノベーションがしやすい
- 駅チカ物件でなくても十分勝負できる
- 1つの一軒家で不動産投資をする場合、収入は0か100にしかならない
- 早く投資規模を拡大したい方には向いていない
以上のポイントはしっかりと頭にインプットしておきましょう!