住宅を購入する際は、当然事前に予算を組み、その範囲内で買える物件を探します。
ただ、購入予算の正しい組み方を知っていなければ、住宅は手に入るものの、その後の生活に苦しむ可能性があります。
ここからは、どのようなことを考えて、予算を算出すべきなのかについて解説したいと思います。
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貯蓄をすべて費やすのはNG
住宅を購入するために、長い間少しずつ貯蓄してきたという方は少なくないでしょう。
ただ、貯蓄をすべて使い切り、住宅を購入するのはNGです。
なぜなら、貯蓄がすべてなくなってしまうと、住宅購入後に緊急事態があったときに対応できず、ローン返済も困難になってしまう可能性があるからです。
したがって、住宅の購入予算を組むのであれば、
- 貯蓄から緊急時のための資金(生活費の3ヶ月~半年分程度
- 教育費
- 自動車の購入資金
といった費用などは差し引いておきましょう。
“借りられる金額”ではなく“返せる金額”を
住宅を購入する場合、多くの方は住宅ローンを利用しますが、これには借入可能額というものが存在します。
借入可能額は、主に利用者の年収をもとに算出されますが、これは“借りるべき金額”とはまったくの別物のため、注意しましょう。
仮に3,000万円を借り入れることが可能だからといって、3,000万円を借りてはいけないということですね。
住宅ローンは、およそ30~35年もの間返済し続けることになるため、返せるかどうかわからないギリギリの金額ではなく、問題なく返せると予想される金額を借り入れるべきです。
年収のみで購入予算を組むのも危険
住宅の購入予算を組むときに、年収のみを根拠にするという方もいますが、これもおすすめできません。
なぜなら、年収は同じ人であっても、支出の金額はそれぞれ異なるからです。
例えば、年収500万円の方が2人いて、それぞれの年間支出が200万円、250万円だったとします。
この場合、後者の方が明らかに住宅購入後の生活が苦しくなります。
十分な生活をしていくことは可能かもしれませんが、緊急時のための資金を貯めておくのは難しいラインですね。
また、昔は住宅の購入予算を年収の5倍程度にすべきと言われていましたが、これから購入する方は、年収の7~8倍くらいで考えるのが妥当でしょう。
まとめ
ここまで、住宅の購入予算における考え方について解説してきましたが、いかがだったでしょうか?
住宅ローンは長い期間で返済するもののため、多少無理をして借り入れても良いと考えている方もいるかもしれませんが、それは間違った認識です。
また、せっかくマイホームを購入しても、困窮した状態が続くと意味がありません。
新型コロナウイルスの影響を受け、新しい生活様式に突入した今、くれぐれも無理のない借入をするよう心がけましょう。