不動産投資を行うにあたって、あらかじめ目標を設定することはとても大切です。
たとえ潤沢な資金を持っていたり、豊富な知識があったりしても、目標がなければ不動産投資はうまくいきません。
ここからは、目標設定のメリットと目的に合わせた設定方法について解説したいと思います。
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不動産投資における目標設定のメリット4選
しっかりと目標設定をした上で不動産投資を行うことには、主に以下のようなメリットがあります。
- 理想の物件を購入しやすくなる
- 効率的に行動できる
- モチベーションがアップする
- リスクヘッジがしやすくなる
理想の物件を購入しやすくなる
不動産投資を行う場合、誰もが理想の投資用不動産を購入したいと考えるでしょう。
しかし、目標が明確でないまま物件を購入した場合、一般的に条件が良いとされる物件は手に入れられたとしても、自身が理想とする物件を手に入れるのは難しくなります。
理由は簡単で、自身が不動産投資において何を重視しているのかハッキリしていない、つまり“理想”が何なのかわかっていないからです。
逆に、目標が設定されていれば、その目標に合った物件をピンポイントで購入できます。
例えば、長いスパンで少しずつ利益を上げることを目標とするのであれば、不動産売買に適した物件には基本的に手を出しません。
逆に、短期間で利益を獲得することが目的の場合は、不動産売買に適した物件をピンポイントで購入できます。
効率的に行動できる
不動産投資には、“利益を上げる”という共通の目標があります。
しかし、利益の上げ方にはさまざまな種類があり、それが賃料収入によるものであっても、売却益によるものであっても、利益には違いありません。
どのように利益を上げるのかを含めて目標を設定することで、効率的にその目的に向かって行動することができます。
また、あらかじめ不動産投資についてじっくり勉強しようと考えている方は、目標に合ったノウハウを吸収するだけで良いため、不動産投資を始めるまでの時間を短縮することも可能です。
モチベーションがアップする
不動産投資は、投資家の方が自主的に行うものです。
よって、自身で考えて行動し、1つ1つの判断に責任やリスクが伴うことを自覚しなければいけません。
特に目標を設定していない場合、このような判断や責任、リスクに関しても、どこか他人事のようになってしまいますが、目標を設定していればそうはなりません。
また、目標があれば、達成したときの喜びや理想の生活をイメージし、モチベーションを上げて不動産投資に臨むことができます。
リスクヘッジがしやすくなる
不動産投資には、ありとあらゆるリスクが存在します。
具体的には、以下のようなリスクです。
- 空室リスク
- 賃料滞納リスク
- 瑕疵、事故物件リスク
- 資産価値下落リスク
- 金利上昇リスク
- 災害リスク
- 管理会社の倒産リスク など
また、これらのリスクに対しては当然対策を立てなければいけませんが、目標を設定しない場合、イマイチどのリスクへの対策が必要なのかわかりません。
一方、目標を設定している場合、不動産投資で何をすべきなのかという筋道を立てられる状況であるため、どのようなリスクがあるのか、どのような対策を取れば良いのかを判断しやすくなります。
【目的別】不動産投資の目標設定方法について
では、続いては目標設定の具体的な方法について、不動産投資の目的別に解説していきたいと思います。
相続税対策をしたい場合
不動産投資の目的が相続税対策の場合は、値崩れしにくく、安定した価格をキープできる物件の購入を目標にしましょう。
例えば、都内へのアクセス環境に優れている好立地の物件は、常に投資家からのニーズが高く、なかなか値崩れしないため、おすすめです。
節税対策をしたい場合
節税対策を取ることを目的に不動産投資を行う場合は、節税効果を得やすい物件の購入を目標にしてください。
具体的には、減価償却費を大きく取ることができる物件ほど節税効果が高まるため、同価格の建物である場合、耐用年数が短い木造物件を選びましょう。
特に、中古物件であれば償却期間が短くなり、短期間に大きな節税効果を得やすいです。
一方、新築の鉄骨鉄筋コンクリート造物件などは、償却期間が長いため、経費が多くかかる初年度などは節税効果が大きいものの、不動産投資が順調になるにつれて徐々に効果は薄まっていき、むしろ手残りが少なくなる可能性があるため、注意が必要です。
賃料収入を得たい場合
シンプルに、副収入として賃料収入を得ることを目的とする場合は、最終的な収入をイメージし、その金額を目標にしましょう。
具体的には、現在の自身の収入はいくらなのか、何歳まで本業を続けるつもりなのか、どのような支出があるのかなどをシミュレーションすることで、最終的に必要な収入を弾き出すことができます。
早期退職をしたい場合
本職を早期退職(アーリーリタイア)し、不動産投資家として悠々自適な生活を送りたいという方は、いつまでに退職するのかを考えた上で、明確な目標を立てるべきです。
一般的に、早期退職は定年を迎える手前の50代で、会社などを辞めることを指しています。
もし、このような一般的な早期退職を望んでいるのであれば、50代までに十分な老後資金を確保することを目標にしなければいけません。
ちなみに、早期退職が目的の場合は、なるべく出口戦略に強い投資用不動産を購入することを意識しましょう。
言い換えれば、いつか売却したくなったときのために、いつでも売却できる物件を選ぶことが重要です。
早期退職をして不動産投資が本業になった後、思いの外利益が上がらなくなったときに、スピーディーに売却し、他の物件に移るという選択肢が残っていれば、非常に有利になります。
今回の記事のポイントを整理!
今回の記事のポイントは以下になります。
- 不動産投資の目標を設定すると理想の投資用不動産が手に入りやすくなる
- 不動産投資の目標設定は適切なリスクヘッジにもつながる
- 不動産投資の目的が相続税対策の場合、安定した価格を維持できる物件を購入しよう
- 早期退職を目的に不動産投資を行う場合、出口戦略に強い物件の購入がおすすめ
以上のポイントはしっかりと頭にインプットしておきましょう!