投資用不動産の購入時に加入する“団体信用生命保険”には、いくつかの加入条件が存在します。
また、こちらの条件の1つに、“過去3年以内の手術歴、2週間以上の治療・投薬歴を告知する”というものがあります。
では、過去に患ったことがあると、団体信用生命保険に入れない可能性のある病気には、どのような種類があるのでしょうか?
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心臓系の病気
以下のような心臓系の病気を過去に患っている場合、団体信用生命保険に入れない可能性があります。
・狭心症
心臓の筋肉に供給される酸素が不足し、胸部に一時的な痛みや圧迫感が起こる病気です。
・心筋梗塞
心臓が酸素不足になり、壊死する病気です。
・心臓弁膜症
心臓にある弁に障害が発生し、本来の役割を果たせなくなる状態をいいます。
・先天性心臓病
生まれつき見られる心臓の疾患を総称したものです。
例えば、生まれつき心臓の中隔に穴が空いていたり、弁の働きが悪かったり、心臓の部屋が少なかったりといった症状を指します。
・心筋症
心臓の筋肉の異常により、心機能が進行的に低下する病気です。
・高血圧症
身体を動かしたり、寒さを感じたりしたときの一時的な血圧上昇とは違い、安静時でも慢性的に血圧が高い状態が続いていることをいいます。
・不整脈
病気に由来し、脈がゆっくり打つ、速く打つ、または不規則に打つ状態を指します。
脳系の病気
団体信用生命保険に入れない可能性のある脳系の病気には、主に以下のものが挙げられます。
・脳卒中
脳の血管が詰まったり破けたりすることにより、脳が障害を受ける病気です。
具体的には、脳の血管が詰まる“脳梗塞”、破れる“脳出血”や“くも膜下出血”が該当します。
・脳動脈硬化症
加齢や高コレステロール血症、高血圧、高脂血症、糖尿病などの生活習慣病が原因で、血管の壁が肥厚し、硬くなった状態を“動脈硬化”といい、こちらが脳の血管に発生した状態を“脳動脈硬化症”といいます。
精神・神経系の病気
以下の精神・神経系の病気を患ったことがある場合も、団体信用生命保険に入れない可能性があります。
・精神病
精神疾患の中でも、幻覚や妄想などの症状がある疾患群を指します。
・うつ病
気分障害の一種で、一日中気分が落ち込む、何をしても楽しめないといった精神症状とともに、眠れない、食欲がない、疲れやすいといった身体症状が現れる病気です。
・神経症
生活の中で感じている心配、不安が著しく高じた状態で現れる症状の総称で、“ノイローゼ”とも呼ばれます。
・癲癇
脳内の神経細胞の過剰な電気的興奮に伴って、意識障害やけいれんなどを発作的に起こす慢性的な脳の病気です。
・自律神経失調症
ストレスや疲労により、交感神経と副交感神経のバランスが崩れてしまう病気です。
・アルコール依存症
大量のお酒を長期にわたって飲み続けることで、お酒がないといられなくなる病気です。
・薬物依存症
大麻や麻薬、シンナーなどの薬物を繰り返し使用したい、あるいは使用していないと不快になるため使用し続ける、やめようと思ってもやめられないという症状です。
・知的障害
読み書きや数学、論理的思考、知識や問題解決といった“概念的領域”、対人コミュニケーションや社会的判断、自己制御などの“社会的領域”、金銭管理や行動の管理などの“実用的領域”における知的機能と適応機能の双方に、明らかな制約が見られる症状をいいます。
・認知症
さまざまな原因で脳の神経細胞が破壊・減少し、日常生活が正常に送れない状態になる病気です。
肺・気管支系の病気
団体信用生命保険に入れない可能性のある病気には、肺や気管支系の病気も挙げられます。
具体的には以下のような病気です。
・ぜんそく
アレルギーなどが原因で、気道に慢性的な炎症が起こり、咳や痰、喘息発作などが起こる病気です。
・慢性気管支炎
気管や気管支などが慢性的に炎症を起こし、咳や痰が続く症状をいいます。
喘息とは違い、主に喫煙や受動喫煙が原因で発症します。
・肺結核
肺や気管支に結核菌が感染することで起こる病気です。
・肺気腫
肺胞と呼吸器気管支が拡張し、破壊される病気です。
・気管支拡張症
慢性の感染および炎症によって引き起こされる、太い気管支の拡張および破壊をいいます。
胃・腸系の病気
以下の胃・腸系の病気を患ったことがある方も、団体信用生命保険に入れない可能性があります。
・胃潰瘍
胃の粘膜がただれ、胃壁が傷つく症状をいいます。
・十二指腸潰瘍
胃と小腸を結ぶ十二指腸の粘膜が胃酸によって傷つけられ、炎症を起こす病気です。
・潰瘍性大腸炎
大腸の粘膜に糜爛(表皮が欠損し、下部組織が露出した状態)や潰瘍ができる病気です。
・クローン病
消化管の粘膜に慢性の炎症、潰瘍を引き起こす難病をいいます。
その他の病気
以下のように、前述したもの以外にも、罹患履歴があると団体信用生命保険に入れない可能性のある病気はたくさんあります。
病気の種類 |
主な病気 |
肝臓、すい臓系の病気 |
肝炎、肝硬変、肝機能障害、すい臓炎 |
腎臓系の病気 |
腎炎、ネフローゼ、腎不全 |
目の病気 |
緑内障、網膜・角膜の病気 |
癌、腫瘍系の病気 |
癌、肉腫、白血病、腫瘍、ポリープ |
その他の病気 |
糖尿病、リウマチ、膠原病、貧血症 |
女性特有の病気 |
子宮筋腫、子宮内膜症、卵巣嚢腫、乳腺症 |
必ずしも団体信用生命保険に入れないとは限らない
これからアパートローンを組み、団体信用生命保険に加入しようと考える方に勘違いしてもらいたくないのは、
前述した病気を患ったことがあるからといって、必ずしも団体信用生命保険に入れないわけではないということです。
診断書などの書類を追加で提出すれば、保険会社が総合的に判断し、加入を認めてくれるケースもあります。
また、団体信用生命保険の加入に影響する病気、告知義務がある病気は、保険を提供する保険会社によって微妙に異なります。
よって、ある団体信用生命保険の審査に落ちたとしても、他の保険会社であれば加入できる可能性はあります。
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今回の記事のポイントを整理!
今回の記事のポイントは以下になります。
- 団体信用生命保険には、“過去3年以内の手術歴、2週間以上の治療・投薬歴を告知する”という加入条件がある
- 団体信用生命保険に入れない可能性がある病気には、心臓系や脳系、精神・神経系などがある
- 過去に大きな病気を患っていたとしても、保険会社によっては団信への加入を認めてくれる場合がある
以上のポイントはしっかりと頭にインプットしておきましょう!
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