マンション売却では、誰もが似たような失敗をしがちです。
何度もマンションを売却する方はそういないため、失敗してしまうのは仕方ないかもしれません。
ただ、失敗のパターンを事前に知っておくだけでも、計画が狂う可能性はかなり下がります。
今回は、具体的にどのような失敗があるのかをまとめて解説したいと思います。
この記事は約5分で読めます。
マンション売却でよくある失敗10選
以下の失敗は、マンション売却において特にありがちなため、今後売却する方は注意しましょう。
- 時間が足りない
- マンション売却が得意ではない不動産会社に依頼する
- 最低売却価格を設定していない
- 内見時に部屋が散らかっている
- 買主についてのチェックが甘い
- 最初の売り出し価格が適切でない
- 設備に関する告知が不十分
- 税金に関する知識が少ない
- 売り出し時期が適切でない
- 住宅ローン残債をチェックしていない
時間が足りない
マンション売却における初歩的な失敗としては、”時間が足りない“ということが挙げられます。
こちらは、マンション売却に限ったことではありませが、時間が足りないと焦りにつながり、売り急ぎや書類の不備、チェックポイントの見落としなど、悪循環が生まれてしまいます。
また、マンションの売却に必要な期間は一般的に3ヶ月と言われていますが、売却について学ぶ時間やスケジュールを立てる時間も確保しなければいけないことを考えると、3ヶ月では足りない可能性が高いです。
つまり、可能な限り早めに準備し、3ヶ月間は売却活動に集中すべきだということです。
マンション売却が得意ではない不動産会社に依頼する
マンション売却でよくある失敗としては、マンション売却が得意ではない不動産会社に依頼することも挙げられます。
マンションを売却するとき、不動産会社は部屋や土地だけでなく、共用部や管理組合の状況などについても調査します。
つまり、土地や戸建て物件を売却するときより、多くのポイントを調査しなければいけないということです。
そのため、普段あまりマンション売却を請け負っていない不動産会社に依頼すると、なかなか売却がスピーディーに進みません。
最低売却価格を設定していない
マンション売却では、“最低売却価格を設定していない”という失敗もよく発生します。
最低売却価格とは、文字通り売主が売却を許容できる最低金額であり、これを設定していないと、売却期間は長期化する傾向にあります。
例えば、マンションを3,500万円で売却したいという方は、「3,500万円で買ってくれる人が現れるまで待とう」と考えます。
しかし、このような買い手の探し方をすると、3,300万円や3,200万円で購入したいという買い手は現れるものの、なかなか3,500万円で買ってくれる方が出てこないという状況になり得ます。
一方で、「本当は3,500万円で売りたいけど、3,300万円で買う人が現れたら売ろう」という風に、許容できる最低売却価格を定めておけば、スムーズなマンション売却に繋がる可能性がアップします。
内見時に部屋が散らかっている
マンション売却では、内見でもさまざまな失敗が起こります。
中でももっとも初歩的な失敗に、“内見時に部屋が散らかっている”ということが挙げられます。
内見時、部屋が散らかっていると、当然清潔なイメージを持ってもらうことはできませんし、本来アピールできるはずのポイントを見てもらえない可能性もあります。
マンション売却では、現在生活している部屋を内見してもらうことも多いため、完璧に隅々まで綺麗にしておくのは難しいかもしれませんが、いつでも内見できるよう、常にある程度綺麗な状態は維持しておきましょう。
買主についてのチェックが甘い
マンション売却では、”買主についてのチェックが甘い“という失敗も起こりやすいです。
特に買主の与信に関しては、あらかじめ不動産会社に確認しておくことをおすすめします。
詳しい個人情報は教えてもらえませんが、職業等であれば把握できる可能性はあります。
また、なぜ買主の与信についてチェックしておくべきなのかというと、与信が低い場合、一度成立した売買契約がキャンセルになってしまう可能性があるからです。
こちらは、買主が住宅ローンの審査に落ちてしまったとき、売買契約を白紙にできる“住宅ローン特約”が発動することが理由です。
一度成立した契約がキャンセルになることは、非常に大きなダメージに繋がるため、できる限り避けたいところです。
最初の売り出し価格が適切でない
“最初の売り出し価格が適切でない”という失敗も、マンション売却では非常によく起こります。
売主は、少しでも高くマンションを売りたいと考えます。
こちらは当然のことですが、最初から周辺の相場よりも高い売り出し価格を設定してしまうと、なかなか買い手が見つかりません。
また、最初の価格設定を間違えると、途中で慌てて価格を下げても、あまり良い効果が得られません。
なぜなら、買い手に「急に価格が下がるのには何かワケがある」と思われてしまうからです。
設備に関する告知が不十分
マンション売却は、完了した後にも失敗が発生する可能性があります。
代表的なのは、“設備に関する告知ができていない”という失敗です。
売主は、買主にマンションを売却する際、“付帯設備表”、“告知書”を手渡します。
これらは、売却するマンションにどんな設備が付いているか、また付帯する設備の状態はどうなっているかについて、買主に告知するための書類です。
しかし、これらの書類に不備や記入漏れがあった場合、「エアコンが壊れているが、そのようなことは聞いていない」という風に、売却後クレームを受けることになります。
そのため、売主は細心の注意を払い、正確な付帯設備表あるいは告知書を作成して、買主に正しい情報を告知しなければいけません。
また、普段あまり使用しない設備やその機能などは、売主が知らない間に故障している可能性もあるため、売却前にはすべての動作確認を行いましょう。
税金に関する知識が少ない
マンション売却における失敗には、“税金に関する知識が少ない”ということも挙げられます。
マンションを売却した後には、さまざまな税金が発生します。
また、売却後には、“3,000万円特別控除”や“買い換え特例”などを利用するために、確定申告を行うケースも多いです。
これまでに自身で確定申告をしたことがある方は、「今さら税金の勉強をしなくても大丈夫」と思っているかもしれませんが、こちらは大きな間違いです。
一般的な確定申告と、マンション売却後の確定申告は、まったくもって別物です。
そのため、確定申告の手続きに関しても、マンション売却前に併せて勉強しておかなければいけません。
売り出し時期が適切でない
マンション売却では、“売り出し時期が適切でない”という失敗も頻繁に発生します。
マンションの需要が少ない時期に売り出してしまうと、本来好条件で売れると予想される物件でも、なかなか買い手が付かなくなってしまいます。
また、もし買い手が見つかったとしても、希望価格で売却できる可能性は下がるでしょう。
マンションは引っ越しをする方が増える4月、9月の数ヶ月前くらいに売り出すことをおすすめします。
住宅ローン残債をチェックしていない
マンション売却における失敗には、“住宅ローン残債をチェックしていない”ということも挙げられます。
ローン残債があるマンションは、基本的に完済していないと売却できません。
また、売り出し時点で残債がある場合、売却代金で完済できれば問題ありませんが、事前に残債がどれくらいなのかチェックしていないと、売却代金では賄えない可能性も出てくるため、注意が必要です。
今回の記事のポイントを整理!
今回の記事のポイントは以下になります。
- マンション売却はマンション売却の実績がある不動産会社に依頼すべき
- 最低売却価格を設定しないと売却のチャンスを逃す可能性がある
- 最初の売り出し価格、売り出し時期が適切でないとマンション売却には苦戦しやすい
- 住宅ローン残債をチェックしていないと売却計画が狂う可能性がある
以上のポイントはしっかりと頭にインプットしておきましょう!