買い換えや経済的な困窮といった理由により、不動産の売却を考えている方も少なくないでしょう。
しかし、所有する物件に問題がある場合、なかなか計画通りに売却することはできません。
今回は、売却が難しい物件の特徴と、そのような物件を売却するための具体的な対策について解説します。
この記事は約5分で読めます。
売却が難しい物件の特徴4選
現況のままで売却するのが難しい不動産の特徴には、主に以下が挙げられます。
- 見た目が悪い
- 売り出し方に問題がある
- 特殊である
- 立地のニーズが少ない
見た目が悪い
外観や内装などの見た目が悪い不動産は、当然購入希望者に良いイメージを与えることができないため、売却するのが難しくなります。
購入希望者は、内見の際に物件の細かいところまでチェックしています。
特に、以下のポイントはチェックされている可能性が高いため、汚れなど悪い部分が目立つとマイナスな印象を与えてしまいます。
- 玄関
- 水回り(キッチン、浴室、トイレ)
- 壁
- 床
- 生活感 など
売り出し方に問題がある
物件自体は悪くなくても、売り出し方に問題がある場合、なかなか売却に漕ぎつけることはできません。
例えば、以下のような物件は、売り出し方が原因で買い手が見つからなくなる可能性が高いです。
- 明らかに相場よりも販売価格が高い
- 販売図面が見にくい、ポータルサイトの写真写りが悪い
- 広告量が少ない など
特殊である
シンプルな造りになっている不動産は、基本的に買い手が見つかりやすいとされています。
なぜなら、シンプルな方が住みやすさはある程度保証されていますし、これからリノベーションをしたい買い手などもターゲットにできるからです。
逆に、前オーナーの趣味が全面に反映されているような物件は、敬遠される可能性が高いです。
また、二世帯住宅や平屋など、特殊な造りになっている物件も、ニーズが低く売却するのは難しくなります。
立地のニーズが少ない
物件そのものではなく、立地的なニーズが少ないことでも、不動産売却は困難になります。
例えば、最寄り駅からの距離がかなり離れていたり、周辺にショッピング施設が一切なかったりする立地は、居住エリアとして利便性が低いため、敬遠されやすくなります。
売却が難しい物件を売るための対策4選
では、上記のような売却が難しい物件は、どのようにして売却すべきなのでしょうか?
具体的な対策を見てみましょう。
見た目が悪い物件を売るための対策
見た目が原因でなかなか買い手が見つからない物件は、まず物件の生活感をなくすために、できる限り物を減らしたり、ニオイを減らしたりする対策を取りましょう。
やはり、これから住もうと考える物件が生活感に溢れていたり、独特のニオイに包まれていたりする場合、購入希望者の方の購入意欲は下がってしまいます。
また、汚れやキズがある部分に関しては、くまなく清掃したり、簡易的なリフォームをしたりすることをおすすめします。
このとき、後々費用を回収できない可能性があるため、リフォーム業者などに依頼し、大規模なリフォームをすることはおすすめできません。
ちなみに、物件をより魅力的に見せたいという場合は、インテリアなどを配置し、内見時のイメージをアップしてくれる“ホームステージング”の利用も検討しましょう。
売り出し方に問題がある物件を売るための対策
売り出し方の問題に関しては、売主が気付いていないケースも多いです。
よって、なかなか買い手が見つからないと感じる場合、まずは売り出し価格の妥当性をチェックしましょう。
売り出し価格の相場は、ポータルサイトで類似物件を調べたり、土地総合情報システムや一括査定サービスなどを利用したりすることで、ある程度把握できます。
また、ポータルサイトに掲載されている情報、写真についても、改めて確認しておきましょう。
曇りの日の物件写真が掲載されている場合や、物件のディテールに関する記載が少ない場合などは、内容を修正する必要があります。
特殊な物件を売るための対策
オーナーの趣味が反映された特殊な物件は、相場より少し販売価格を下げるか、特殊な造りになっている部分における別の用途を提案することで、ある程度買い手が見つかる可能性があります。
また、二世帯住宅に関しては、賃貸併用住宅として売り出したり、土地を分筆して1棟ずつ別々に売り出したりすることで、多少はターゲットの幅が広がります。
平屋に関しては、以下のようなメリットをアピールしながら、ファミリー層などをターゲットにした売却を目指しましょう。
- 家族のコミュニケーションが取りやすい
- 目が届くため子育てに向いている
- 段差が少ないため老後も暮らしやすい
- 地震や台風などの自然災害に強い など
立地のニーズが少ない物件を売るための対策
立地のニーズ自体が少ない物件を売却するのは、ハッキリ言って非常に難しいです。
このような場合は、物件に何か手を加えるよりも、当該エリアに強い不動産会社に売却を仲介してもらうことを考えましょう。
そのエリアに強い不動産会社であれば、地域情報を多く持っている上に、地域密着型ならではのパイプ、集客網がある可能性も高いです。
また、大手に比べて依頼される案件数がそれほど多くないため、積極的に売却活動を行ってくれることも期待できます。
ただし、そのエリアに強い不動産会社であれば、どこに依頼しても良いというわけではありません。
まずは、一括査定でいくつかの不動産会社に訪問査定を実施してもらい、その後に以下のことを確認することで、依頼すべき不動産会社なのかを判断します。
- 当該エリアにおける中古物件の取引実績
- 査定価格の根拠
- 販売予想期間
同エリアの取引実績が多く、なおかつ明確な根拠のもと査定価格を算出してくれる不動産会社は、信頼性が高いです。
今回の記事のポイントを整理!
今回の記事のポイントは以下になります。
- 見た目が悪かったり、売り出し方に問題があったりする物件は売却に苦戦する
- 特殊な物件である場合、立地のニーズが少ない場合も、売却は難しくなる
- 費用を回収できない可能性があるため、売却前のリフォームはおすすめできない
- 立地のニーズが少ない物件は地域密着型の不動産会社に売却を依頼すべき
以上のポイントはしっかりと頭にインプットしておきましょう!