不動産売却は、建物が建っている土地の売却だけを指すわけではありません。
当然、建物が存在しない更地を売却するケースもあります。
ここからは、不動産売却における知識の1つとして、更地売却の方法、売却時に注意すべきポイントについて解説したいと思います。
気になる方はぜひご覧ください。
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更地売却の流れについて
まずは、更地売却の一般的な流れを見てみましょう。
- 価格査定
- 不動産会社との媒介契約
- 売り出し開始
- 内見の受け入れ
- 条件交渉
- 売買契約
- 決済、引き渡し
建物がある場合の不動産売却と、更地の売却における基本的な流れは、ほとんど変わりません。
ただし、更地は状態が悪いと、1年以上売れ残ってしまうことも考えられます。
また、基本的には建物を建てることを前提に購入する方がターゲットになるため、決して買い手の幅は広くありません。
そのため、今後更地を売却しようとする方は、あらかじめ売買成立までの期間を長めに見積もっておきましょう。
一般的に、不動産売却にかかる期間は3ヶ月程度と言われていますが、この期間よりは長くなる可能性が高いです。
更地をなるべくスピーディーに売却するコツ
では、ここからは更地をなるべく早く売却するために、押さえておきたいポイントについて解説したいと思います。
具体的には以下の通りです。
- 見た目を綺麗にする
- 低めの価格で売り出す
- 専門業者に買い取ってもらう
見た目を綺麗にする
更地をなるべくスピーディーに売却するには、まず見た目を綺麗にすることが大切です。
こちらは、不動産売却全般に言えることですが、やはり敷地部分に草が生い茂っていると、更地の第一印象が悪くなってしまうため、まずはこの部分の整備から始めましょう。
また、生い茂った草を除去すれば、見た目が綺麗になるだけでなく、“管理が行き届いている”という印象になるため、子どもや不審者等の立ち入り、不法投棄なども減少します。
そして、更地の見た目を綺麗にするにあたって、忘れてはいけないのが化粧砂を撒くことです。
化粧砂とは、鉢植えの植物を飾るときなどに、土が露わにならないよう、表面に敷き詰める綺麗な砂のことをいいます。
正月の寄せ植えに利用される白い寒水石や、漆黒の富士砂などが有名です。
化粧砂を敷いているか敷いていないかによって、更地の見た目は大きく変わるため、売却前には必ず採り入れましょう。
低めの価格で売り出す
更地をなるべく早く売却するには、最初から低めの価格で売り出すことも大切です。
先ほども触れたように、更地はお世辞にも買い手の幅が広い物件とは言えません。
よって、売却が長期化して大きく値崩れしてしまう前に、相場より少し低めの価格で売り出し、早めに売却を成立させてしまうというのも1つの手でしょう。
もちろん、最初は相場通りの価格で売り出した方が、売却益は多くなる可能性が高いですが、他の物件より魅力をアピールしたいのであれば、ぜひ実践するべきです。
ちなみに、不動産売却では、買い手から値引き交渉される機会も多く、それは更地も例外ではありません。
しかし、最初から低めの価格で売り出している更地を値引きしてしまうと、売主の手元に残る売却益はかなり減ってしまいます。
そのため、低価格で売り出すのであれば、最低売却価格を必ず設定し、それ以上の値引きには応じられないことを買い手に伝えておきましょう。
専門業者に買い取ってもらう
更地をなるべくスピーディーに売却したい場合、専門業者に買い取ってもらうというのも1つの手です。
不動産売却の一般的な形式は、不動産会社に仲介を依頼し、買い手を探してもらうというものですが、こちらはどうしても時間がかかりやすくなります。
もちろん、すぐ買い手が見つかれば問題ありませんが、更地は買い手探しに苦労する可能性が高く、気づけば内見希望者からの連絡すら来なくなる可能性があります。
一方、専門業者に直接買い取ってもらう場合、このような心配はありません。
買い取りの場合、不動産売却をする相手方が最初から買い取り業者と決まっているため、更地でも早めに売却できます。
もちろん、買い取りにはそれなりのデメリットもあります。
買い取り業者に更地を買い取ってもらう場合、仲介売却の6割ほどの価格しかつきません。
こちらは、買い取り価格から、買い取り業者が更地を再販する際に、地盤や地質調査などの手続きに使う費用が差し引かれることが理由です。
更地売却時に注意すべきポイント
最後に、更地売却時に注意すべきポイントをいくつか解説したいと思います。
具体的には、以下のようなポイントです。
- 測量を行う
- 必要に応じて地盤調査を実施する
- 建物が建てられるかどうか確認しておく
測量を行う
更地の売却前には、必ず測量を行い、境界を確定しておきましょう。
なぜなら、現時点の境界に誤りがある場合、本当の価格と数千万円単位の誤差が出る可能性もあるからです。
ちなみに、境界確定を行う際の手順は以下の通りです。
- 資料調査、費用見積もり
- 近隣住民への挨拶
- 測量
- 関係者の境界立ち会い
- 境界杭の設置
- 確認書類等の作成
必要に応じて地盤調査を実施する
更地売却時の地盤調査に関しては、必ずしも実施する必要はありません。
しかし、近年日本では規模の大きい地震が発生する機会も多く、頑丈な地盤を求める買い手は急増しています。
よって、安全性をアピールしたいのであれば、実際不動産売却をする前に、更地の地盤調査を行うべきです。
専門家のお墨付きがあるとなれば、魅力を感じてくれる買い手は多くなるでしょう。
建物が建てられるかどうか確認しておく
新居を建てるための土地として、更地を購入しようと考える方は多いです。
しかし、以前建物が建っていたからといって、現時点で同じ規模の建物が建てられるとは限りません。
こちらは、建築基準法の改正、自治体ごとの建築規制などが影響しています。
また、建物が建てられるかどうかは、買主もチェックすることですが、売主も同様に確認しておくことをおすすめします。
なぜなら、せっかく買い手が決定したにも関わらず、再建築不可であることなどが判明し、契約を白紙に戻される可能性があるからです。
今回の記事のポイントを整理!
今回の記事のポイントは以下になります。
- 更地売却のターゲットは、基本的には建物を建てることを前提に購入する方
- 化粧砂を採り入れたり、最初の売り出し価格を低めにしたりすることで、更地は買い手が付きやすくなる
- 専門業者に買い取ってもらうのも1つの手
- 更地売却時には測量、必要に応じて地盤調査を実施すべき
以上のポイントはしっかりと頭にインプットしておきましょう!