不動産投資をするにあたって注意しなければいけないことの1つに、災害が挙げられます。
特に、日本は台風の発生が非常に多い国であるため、発生することによる被害や対策などについては、必ず熟知しておかなければいけません。
詳しく解説しますので、ぜひ最後までお付き合いいただければと思います。
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不動産投資における台風の被害4選
不動産投資を行うエリアで台風が発生すると、以下のような被害が出る可能性があります。
- 建物の損壊
- 浸水、雨漏り
- 土砂崩れ
- 停電
建物の損壊
台風の大きな特徴といえば、なんといっても強い風が発生することです。
また、強い風が発生すると、投資用不動産の一部が剥がれたり、飛来物が直撃することによって屋根や窓ガラスなどが損壊したりするおそれがあります。
もちろん、建物が損壊すると、入居者がケガを負ったり、入居者の所有するものが破損してしまったりすることも考えられます。
浸水、雨漏り
台風のもう1つの特徴としては、激しい雨を伴うことが挙げられます。
また、エリアによっては、降水量が増えることで、浸水や雨漏りなどのリスクが高くなります。
特に、河川が近いエリアにある投資用不動産は、河川の氾濫によって大量の水が流れ込み、浸水してしまうことが考えられます。
もし、物件の1階部分が水に浸かってしまったら、修復には非常に時間がかかりますし、最悪の場合貸し出すことが不可能になる可能性もあります。
土砂崩れ
台風が巻き起こす強風、大雨により、土砂崩れが発生した場合、投資用不動産がそれに巻き込まれ、甚大な被害を受けることも考えられます。
また、土砂崩れが直撃した場合、一部の損壊程度では済まず、全壊する可能性も高いため、崖沿いや山間などのエリアでは注意しなければいけません。
停電
台風が発生すると、電柱や電線が損傷し、停電になる可能性もあります。
もちろん、停電中は電気の使用ができませんし、大規模な台風によるものである場合は、停電が数日間にわたって続くことも考えられます。
ちなみに、停電により、投資用不動産において水を供給するポンプが作動しなくなり、水道も使用できなくなるというケースもあります。
不動産投資における台風対策3選
不動産投資における台風に備えるためには、投資用不動産購入時に以下のような工夫をすべきです。
- ハザードマップ、防災地図を確認する
- 河川から離れたエリアを選ぶ
- 火災保険の補償範囲を広げる
ハザードマップ、防災地図を確認する
投資用不動産を購入する際には、ハザードマップを必ず確認しましょう。
ハザードマップとは、自然災害による被害を予測し、その被害範囲を地図化したものであり、確認することで、
そのエリアにおける洪水や津波、土砂災害などのリスクがある程度わかります。
また、物件購入時には、防災地図も併せてチェックしておきましょう。
こちらは、台風や地震が発生したときのために、各自治体が定めた以下のような施設等の位置が示されたものであり、どれくらい災害への備えが整っているエリアなのかを確認できるものです。
- 広域避難場所
- 一時集合場所
- 避難所
- 災害用備蓄倉庫
- 災害拠点病院
- 応急給水施設
- 物資輸送拠点
- 緊急輸送道路
- 保健所 など
河川から離れたエリアを選ぶ
前述の通り、台風が発生すると、大雨により河川が氾濫する可能性があるため、できるだけ河川から離れたエリアで投資用不動産を購入することも、対策の1つと言えるでしょう。
ちなみに、川沿いだけでなく、窪地などでも浸水のリスクが高いエリアは存在するため、注意してください。
火災保険の補償範囲を広げる
投資用不動産の購入時、火災保険に加入する際は、補償範囲を広げることで、より台風へのリスクヘッジとなります。
もちろん、特約に加入する場合、通常よりも保険料は高くなりますが、オーナーと入居者の両方を守るためには、必要な支出だと言えます。
ちなみに、投資用不動産のオーナー向け特約には、床上浸水などにより、一時不動産投資を中断しなければいけなくなった場合に、賃料が保証される特約などがあります。
台風の被害は火災保険でどこまで補償してもらえる?
先ほど、不動産投資における台風対策として、火災保険の補償範囲を広げることについて触れました。
では、物件購入時に加入する特約なしの火災保険では、どこまで台風の被害を補償してもらえるのでしょうか?
強風による窓ガラスの損壊
強風により、窓ガラスが割れてしまった場合は、風災に該当するため、修繕費用を火災保険で補償してもらうことができます。
強風による建物内設備の破損
台風に伴って発生した強風が建物内に吹き込み、設備が損壊してしまった場合も、火災保険の補償範囲となります。
ただし、入居者が故意に窓を開けたままにしていたことが原因で、入居者の所有物が破損した場合は、オーナーの火災保険で補償されることはなく、入居者の過失となります。
床上浸水
台風によって大雨が発生し、床上浸水が起こった場合、水災補償の対象になります。
ただし、浸水の程度が軽い場合は、補償の対象外となる可能性もあるため、注意しましょう。
具体的には、床上45cm以上浸水している場合に、補償が適用されるケースが多いです。
片付けにかかる費用
台風が発生し、投資用不動産が被害に遭うと、窓ガラスや建物の一部、飛来物などが飛び散ったり、泥にまみれたりすることもあります。
これらを片付けなければ、当然従来通り不動産投資を継続することはできません。
また、片付けにかかる費用は、損害保険金とは別に補償を受けることができます。
ただし、請求をしなければ支払われることはありませんので、どこまで請求できるのかを事前に確認し、忘れずに申請するようにしましょう。
今回の記事のポイントを整理!
今回の記事のポイントは以下になります。
- 不動産投資における台風被害には、損壊や浸水・雨漏り、土砂崩れや停電などがある
- ハザードマップ、防災地図を確認して投資用不動産を購入することで、台風対策になる
- 火災保険に特約を付けることで、台風発生時の補償範囲が広がる
- 火災保険では、損害保険金とは別に、台風発生時の片付け費用も補償してもらえる
以上のポイントはしっかりと頭にインプットしておきましょう!