【投資用不動産】不動産投資の“事業計画書”におけるポイント

  • 2021年2月17日
  • 2021年2月21日
  • 法律

不動産投資を始める際は、投資用不動産の購入費用を金融機関からの融資で調達するのが一般的です。

また、このとき必要な書類の1つに、“事業計画書”というものがあります。

ここからは、事業計画書の概要や必要な理由、作成のポイントなどについて詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。

この記事は約5分で読めます。

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事業計画書って何?

不動産投資における“事業性”について、見える形にまとめた書類を“事業計画書”といいます。

具体的には、以下のような情報を記載するもので、オーナーとなる方がアパートローンの借入先である金融機関に提出します。

  • オーナーのプロフィール
  • 事業内容(目的、将来の目標など)
  • 資産、負債の状況
  • 収入、支出の状況
  • 購入しようとしている投資用不動産
  • 収支のシミュレーション など

なぜ事業計画書を提出しなければいけないのか?

では、投資用不動産の購入時、借入先金融機関に事業計画書を提出しなければいけない理由は、一体何なのでしょうか?

主に以下の理由が挙げられます。

  • 金融機関の定性評価をアップさせるため
  • 金融機関の業務をスムーズにするため
  • 面談をスムーズにするため

金融機関の定性評価をアップさせるため

事業計画書に記載された内容は、どれも金融機関が知りたいことばかりです。

なぜなら、素性がよくわからない方、あるいはよくわからない投資用不動産の購入に対して融資をするのは、リスクが高いからです。

もちろん、事業計画書の内容が良ければ、必ずしも融資に通過するというわけではありません。

それでも、しっかりとまとめられた事業計画書を提出する方に対し、「経営者としての意識が高い」と評価してくれる金融機関は多いため、これからオーナーとなる方は、必ず提出すべきです。

金融機関の業務をスムーズにするため

事業計画書は、金融機関の業務をスムーズにすることにも一役買っています。

融資を受ける際、投資用不動産のオーナーとなる方は、金融機関の担当者と面談を行いますが、この担当者は基本的に、融資実行を可否する権利がありません。

一般的には、担当者が上層部に対し、面談内容について報告した上で、融資するか否かが決定されます。

また、面談内容を上層部に伝える際、担当者は報告書を作成しますが、このとき手元に事業計画書があれば、スムーズに報告業務が進みます。

もちろん、書類として残っているため、オーナーが伝えたいことを担当者が伝え忘れるということもありません。

面談をスムーズにするため

事業計画書を提出すれば、金融機関との面談自体をスムーズにすることにも繋がります。

面談の際、金融機関の担当者からはいくつか質問がありますが、事業計画書に記載している内容については、細かく質問する必要がないため、時間は短縮されます。

また、事業計画書があれば、その内容に沿って面談が進むため、想定外の相談をされ、曖昧な返答になってしまったり、答えられなかったりする心配は少なくなります。

融資に繋がる事業計画書の書き方

では、投資用不動産購入時の融資を許可してもらうには、どのような内容の事業計画書を作成すれば良いのでしょうか?

各項目のポイントを押さえておきましょう。

プロフィール

これからオーナーとなる方の氏名、年齢、住所、生年月日だけでなく、職業や勤務先、勤続年数や家族構成まで細かく記載しましょう。

このとき、勤続年数が長ければ長いほど、金融機関の評価はアップしやすくなります。

逆に、数ヶ月前に転職したばかりの方などは、収入における不安があるため、融資を受けられない可能性が高いです。

よって、投資用不動産を購入するのであれば、最低でも3年以上、同じ勤務先に務めることをおすすめします。

事業内容

事業内容の項目に記載するのは、不動産投資の目的と現在の事業内容、将来的な目標です。

まず、目的についてですが、これは必ずポジティブな内容にしましょう。

具体的には、以下のような内容です。

  • 地域活性化をしたいから
  • 事業を拡大させたいから
  • 現職を辞めた後も仕事がしたいから など

逆に、“不労所得を得たいから”といったような理由は、良いイメージを与えられないため、記載してはいけません。

次に、現在すでに不動産投資を始めている方は、以下のことを記載し、事業内容を把握してもらいましょう。

  • ターゲット層
  • 経営する投資用不動産の特徴
  • 経営戦略

そして最後に、不動産投資における目標について、できる限り明確に伝えます。

具体的には、目標達成の時期、目標の所有物件数、収入について記載しましょう。

購入しようとしている投資用不動産について

金融機関からの融資により、どのような投資用不動産を購入しようとしているのかについても、なるべく詳しく記載しましょう。

以下の点をすべて記載すれば、かなりイメージは伝わるかと思います。

  • 構造
  • 築年数
  • 総戸数
  • 総戸数
  • 用途地域
  • 延べ床面積
  • 土地面積
  • 路線価
  • 地図
  • 固定資産税評価額
  • 積算評価額 など

収支のシミュレーション

収支のシミュレーションは、不動産投資の事業計画書において、もっとも力を入れなければいけない項目といっても過言ではありません。

わかりやすくいうと、「融資をしてもらえれば、私は将来にわたって安定した賃料収入を得られます」というアピールをするためのシミュレーションです。

具体的には、以下のような経営指標を用いて、利益が出る根拠を説明していきます。

  • 物件価格
  • グロス利回り
  • ネット利回り
  • 返済比率
  • キャッシュフロー比率
  • キャッシュフロー推移

もちろん、収入をシミュレーションするにあたって、空室リスクは必ず考慮しなければいけません。

よって、何部屋くらい空室が出れば赤字になるのか、または空室時にはどのような対策を行うのかといったことに関しても、事業計画書の内容には含めておきたいところです。

今回の記事のポイントを整理!

今回の記事のポイントは以下になります。

  • 不動産投資の事業性を見える形にまとめた書類が“事業計画書”
  • 事業計画書の提出はオーナーにとっても、金融機関にとってもメリットがある
  • 事業計画書に記載する勤続年数が短いと、融資の許可は下りないことが多い
  • 事業内容や購入する投資用不動産、収支のシミュレーションに関することは、特に力を入れて記載する

以上のポイントはしっかりと頭にインプットしておきましょう!


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