投資用不動産は、アプローチの仕方によっては、様々なニーズに対応できるようになります。
しかし、中には投資を避けた方が良い物件もあるのです。それが、河川沿いの投資用不動産です。
最初のうちはよくても、今後大規模な水害の多発によっては大きなマイナスを生み出してしまう可能性があるとなると、オーナーにとっては考え物ですよね。
今回は、河川沿いにある投資用不動産を売却した方がいい理由について解説していきます。
この記事は約5分で読めます。
河川沿いの投資用不動産の特徴を知ろう
投資用不動産を選ぶポイントとして、入居者に魅力的に映る住まいかどうかは大切な部分です。
河川沿いの物件は眺望が良いことが多く、以前でしたら入居者にとって魅力的に映ったかもしれません。
ですが、投資的な視点から見ると、河川沿いの物件は投資に向いているとは言いにくいでしょう。
- 河川沿い不動産の特徴~メリット・デメリット~
- 売却時に想定される要素
ここからは売却すべき理由を、上記2点を踏まえてお話ししましょう。
河川沿い不動産の特徴~メリット・デメリットから~
テレビ番組や雑誌等で紹介されている河川沿いにある住まいに、憧れを抱く人も多いです。
以下では、住まい環境として挙げられるメリット・デメリットをそれぞれまとめてみました。
メリット | デメリット |
・風通しが良いため、暖かく過ごしやすい
・視界を遮る建物が河川沿いには少ないため、景色が良い ・風通しが良く、夏場は過ごしやすい ・自然に囲まれた環境が多いため、緑に囲まれた生活が実現できる |
・川沿いのため、湿気の影響を受けやすく、カビが生えやすい
・周辺の環境によっては、ゴミや虫が気になる ・子どもがいる場合は、川遊び中に溺れてしまうリスクがある ・氾濫や洪水と言った、水に関わる自然災害の影響を受けやすい |
メリットを見てみると、落ち着いた環境で生活できることが最大の魅力になります。
河川沿いの場合は、一般的な住宅街のように、住宅が密集している場所とは異なり、開かれた環境であるが故のメリットが挙げられるでしょう。
一方で、デメリットを見ると、特に衛生環境における問題点が挙げられています。
例えば、虫やカビが発生しやすいことを嫌がる人はいますし、ゴミの関係から臭いに敏感な人もいるでしょう。
景色等楽しめる要素は嬉しいですが、実際生活するにあたり衛生環境は大事な要素になりますよね。
これらのリスクと隣り合わせで生活するよりは、他の住まいが良いと思う人もいるでしょう。
また、河川特有のリスクとして、災害時に不動産がダメージを受けてしまうことも考えられます。
特に近年は、雨による洪水や氾濫の被害が増えていますから、川沿いに物件があると言うだけでもそのリスクは他の物件よりも高くなります。
さらに、災害の危険性が少しでもあると、避難の可能性が出てきますから、落ち着いて住めるとは思い難い人もいるでしょう。
「水害」による被害を避けるならば、河川沿いの不動産はNGだと考えて下さい。
これは、物件を管理する側、入居者側の視点から考えても、同じことが言えるでしょう。
タイムリーな話題ですが、2020年8月28日より水害ハザードマップにおける対象物件の所在地を取引時に重要事項説明として義務付ける宅地建物取引業法の一部改正が施行されました。
国としても、大規模水害が頻発する昨今、意思決定に関わる水害リスクを重要な要素して判断しているのが分かります。
売却時に想定される要素
さらに売却すべき理由は、売却時に想定されるある要素も関係しています。
それは、水害の被害を受けた場合です。
メディア等でも被害を受けた住宅の様子が報道されることがあり、その様子を目の当たりにしたことがある人は多いでしょう。
あまりにも被害が大きいと、そもそも売却できるのかと疑問に思う人もいますよね。
その不安は、的中します。
売却できないということはありませんが、価格の判断時に被害の要素は関わってきます。
その結果、売却時に次のようなマイナス要素が発生することになりますので、万全の状態で取引ができるとは言えないかもしれません。
- 被害状況によっては修繕費が発生する
- 相場よりも不動産価格が低くなってしまう
実は、水害被害に遭ってしまうと、そのままの状態で売却はできませんし、再び被害にある可能性が出てきます。
投資用不動産として売却をしようとしても、被害が出てしまっては、水害のリスクと隣り合わせの物件であるということが明確になっていますよね。
そのため、安全性のリスクから考えると、中々次の買い手が見つからないという事態になり兼ねないでしょう。これは買い手の立場から考えても、避けたいと思う物件に納得できる事情です。
さらに、修繕を施してからの売却になります。
その際に、かかった修繕費と水害リスクによる評価額で元が取れないということもあり得るでしょう。
従って、被害に遭ってしまうというのは、出口戦略が通常時よりもさらに困難になることを意味するのです。
そう考えると、なるべくなら被害に遭う前に売却した方がいいですよね。
河川沿いの投資用不動産を売却する際に必要なこと
河川添いの投資用不動産を売却するには、いくつかポイントがあります。
- 被災する前に実行する
- 専門の不動産会社・業者の力を借りる
それぞれ簡単にですが、見ていきましょう。
被災する前に実行する
これは、先程も説明した通り、被災してしまうと被災リスクの関係から価値が低下してしまいます。
価値の低下を避けるためには、被災していないという事実が大切です。
出口戦略で成功したいならば、現実に被災してしまう前に、早めに行動するのがカギでしょう。
専門の不動産会社・業者の力を借りる
実は、売却にあたって、どこの不動産会社・業者でも成功できるとは言えません。
なぜなら、それぞれの不動産会社には、得意分野があるからです。
ですが、被災リスクを抱えている物件が得意分野である所は、そこまで多くありません。
ただでさえ扱いづらい物件という印象を持たれやすいですから、売買を依頼するにしても、思ったような対応がなされない場合があるのです。
売却の見通しが立たないままでは、被災リスクを抱えたまま運営を行うことになり、みなさんにとっても好ましくありません。
しかし、河川沿いの物件が得意分野、対応ができる所だと、早めに売却が可能な状況を作り出してくれますから、みなさんの負担を間違いなく軽くできるでしょう。
もし売却でお悩みの方がいましたら、弊社エクステージジャパンにお気軽にご相談下さい。
今回の記事のポイントを整理!
今回の記事のポイントは以下になります。
- 河川沿いの投資用不動産には、衛生環境だけでなく、水害発生のリスクが孕んでいる
- 水害被害に遭うと、修繕費の発生し運用者の負担が増えたり、販売価格が低く設定されたりしてしまう
- 売却するなら、被災する前に行う
- 売却は、専門の不動産会社・業者の力を借りると早期売却に繋げられる
以上のポイントはしっかりと頭にインプットしておきましょう!