投資用不動産の購入は、当然不動産投資を行うことを目的に実施されます。
ただ、実は投資用不動産は、収益物件としてだけでなく、他にも重要な役割を担っています。
それが、“生命保険”の代わりとしての役割です。
ここからは、なぜ投資用不動産の購入が生命保険代わりになるのかを中心に解説します。
この記事は約5分で読めます。
生命保険の概要
まずは、“生命保険”の概要から解説していきましょう。
私たちの生活の中には、いくつものリスクがあります。
具体的には、以下のようなリスクですね。
- ケガをして長期の休養が必要になるリスク
- 病気で働けなくなるリスク
- 死亡するリスク
これらの不足の事態における経済的負担、損失に備える方法の1つが、生命保険です。
具体的には、大勢の人で保険料を公平に負担し、その中からもしものときに、保険金や給付金を支払うことを約束した保険商品ですね。
もちろん、すでに生命保険に加入しているという方も多いかと思いますが、未加入の方にとって、生命保険を選ぶことは容易ではありません。
一口に生命保険といっても、その種類には死亡保険や生存保険、生死混合保険等、さまざまなものがありますし、保険会社によって細かい条件や保障内容も変わってきます。
実際、「どれに加入すれば良いかわからない…」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
そんな方におすすめなのが、投資用不動産を購入して、生命保険の代わりにするという方法です。
投資用不動産の購入が生命保険の代わりになる3つの理由
「投資用不動産が生命保険の代わりになる」と言われても、あまりピンと来ない方は多いかもしれませんね。
代わりになる理由としては、主に以下の3つのことが挙げられます。
- 団信に加入できるから
- 収入を確保できるから
- 貯蓄型生命保険より高利回りだから
それぞれの理由について、詳しく解説しましょう。
団信に加入できるから
投資用不動産を購入する際は、ほとんどの方がアパートローンを利用します。
また、アパートローンの多くは、“団信”への加入がセットになっています。
これは“団体信用生命保険”の略で、ローン返済中に万が一のことがあった場合に、保険金によりローン残債が弁済される保障制度を指しています。
つまり、アパートローンを使って投資用不動産を購入すれば、わざわざ他の生命保険を探して加入する必要がないというわけですね。
保険会社から借入先金融機関に対して、ローンの残高分が支払われるため、残された家族が困窮する心配はありません。
ちなみに、団信の保険料には、金利に上乗せするという形で支払うケースもあります。
収入を確保できるから
冒頭で触れたように、投資用不動産を購入するということは、当然不動産投資を行うということに繋がります。
また、不動産投資の状況が順調であれば、ケガや病気等で働けなくなったとしても、ある程度収入を確保できます。
つまり、賃料収入で働けなくなった分をカバーすることができるため、これこそまさに生命保険の代わりだと言えますね。
もちろん、手元に投資用不動産があれば、万が一不動産投資がうまくいかなかったとしても、売却して一定の利益を得ることができます。
通常の生命保険に加入している場合、働けなくなった際に受け取れる保険金の受け取り条件が厳しく、欲しいときになかなかもらえないということもありますが、投資用不動産を購入すれば、そのような心配は少なくなります。
貯蓄型生命保険より高利回りだから
生命保険の中には、保障機能と貯蓄機能が合わさった“貯蓄型”というものがあります。
具体的には、死亡保険の“終身保険”等が挙げられますね。
もう1つの生命保険の種類である”掛け捨て型“に比べ、保険料は高めであるものの、満期時や解約時には必ず返戻金が受け取れます。
ただ、貯蓄型生命保険の返戻金における利回りは、決して高いとは言えません。
一般的な貯蓄型生命保険の場合、満期の返戻率は120~130%と言われていて、仮にこれが満期15年だったとすると、年利は1~2%となります。
一方、投資用不動産を購入して行う不動産投資は、新築物件でおよそ4~5%、中古物件なら7~8%の利回りを実現するのも難しくありません。
もちろん、投資用不動産を購入する方が、単に生命保険に加入するよりも面倒なところはありますが、利回りだけを見ると、投資用不動産の購入の方が優れていると言えます。
投資用不動産の購入を生命保険の代わりにするリスク
投資用不動産を購入すれば、十分生命保険の代わりとして機能します。
ただ、代わりにする際には、以下のリスクがあることを留意しなければいけません。
- 必ず団信に加入できるとは限らない
- 不動産投資に苦戦する可能性がある
- 自然災害が起こる可能性がある
それぞれ詳しく見てみましょう。
必ず団信に加入できるとは限らない
アパートローンを利用して投資用不動産を購入すれば、団信に加入できるという話をしましたが、場合によっては加入できないこともあります。
団信には、一般的な生命保険と同じく加入審査が存在します。
つまり、健康状態に問題があると判断される場合は、加入できないということですね。
不動産投資に苦戦する可能性がある
投資用不動産を購入し、不動産投資を行えば、ある程度収入を確保できますが、これはあくまで不動産に成功した場合です。
入居者付けがうまくいかなければ、預貯金を減らしたり、負債を増やしてしまったりすることも考えられるため、注意しましょう。
築年数が経過すると入居者、特に20~30代の方は入居し辛くなります。基本的には新築~築20年以内でお部屋探しをすることがほとんどなので、その築年数前後の物件は売り時なのかもしれません。
自然災害が起こる可能性がある
投資用不動産を購入し、順風満帆な不動産投資を行っていたとしても、地震や台風等の自然災害が発生すると、賃料収入がゼロになってしまう可能性があります。
また、修繕をしようにも、全壊に近い場合は莫大な費用がかかります。
したがって、投資用不動産を購入し、生命保険代わりにするのであれば、自然災害の影響を極力減らすために、火災保険や地震保険にも加入しておくことをおすすめします。
今回の記事のポイントを整理!
今回の記事のポイントは以下になります。
- 一般の生命保険は種類が多く、どれを選べば良いのかが判断しづらい
- アパートローンを利用して投資用不動産を購入すれば“団信”に加入できる
- 不動産投資による賃料収入が保険金の代わりになる
- 貯蓄型生命保険より不動産投資の方が高利回り
- 投資用不動産の購入を生命保険代わりにするには、リスクも考慮する必要がある
以上のポイントはしっかりと頭にインプットして不動産投資をすすめていきましょう!